シガン世界には、数多くの種類の知的種族が存在します。ここでは、そうした種族
に関する一般的な説明、および個々の種族に対する(基本セットの)解説をしてい
きます。
生物学上の分類について
分類上の違い | 同種族、同民族 | 同種族、異民族 | 亜種以下 | 種 | 属 | 科 | 目 | 綱 | 門以上 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
怪物なみ | −5 | −5 | −5 | −5 | −4 | −2 | −1 | 0 | 0 |
最悪 | −4 | −4 | −4 | −4 | −2 | −1 | 0 | 0 | 0 |
醜悪 | −2 | −2 | −2 | −1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
悪い | −1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
標準 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
魅力的 | +1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
美人 | +2/+4 | +2/+4 | +2/+4 | +2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
超美人 | +2/+6 | +2/+6 | +2/+6 | +2 | +1 | 0 | 0 | 0 | 0 |
人外の美 | +6/+10 | +6/+10 | +6/+10 | +6 | +5 | +4 | +2 | +1 | 0 |
「好色」判定 | 0 | 0 | +2 | +5 | +10 | 自動成功 |
そのため、「怪物なみ」の容貌は−25CPの特徴とします。
ハーフについて
シガン世界では、(同じ種族ならば)異民族の間で子どもを作ることにはまったく問題
基本的に、(生物学上の)分類の違いが属以下ならば、(少し確率は下がりますが)異
その他の共通事項
個々の種族の解説
人間 0CP
分類:動物界脊椎動物門哺乳綱霊長目類人猿科ヒト属ヒト
基本セット:
追記:シガン世界の人間は、30小年で成人し、100小年から2小年に一度、140小年
ラミア 42CP
分類:人間の亜種
基本セット:
追記:ラミア族は、23小年で成人し、97小年から2小年に一度、137小年から1小年
エルフ 37CP
分類:人間の亜種
基本セット:
追記:エルフ族は、37小年で成人し、119小年から2小年に一度、147小年から1小
ドワーフ 15CP
分類:ドワーフ属ドワーフ
基本セット:
追記:ドワーフ族は、18小年で成人し、63小年から1小年に一度、75小年から12節
有翼民 24CP
分類:人間の亜種
基本セット:
追記:有翼民は、30小年で成人し、100小年から2小年に一度、140小年から1小
コボルト 23CP
分類:齧歯目ネズミ科コボルト属コボルト
基本セット:
追記:コボルト族は、15小年で成人し、59小年から28節気に一度、69小年と16節
アージェント 174CP
分類:鳥綱鷲鷹目ワシタカ科アルゼンタビス属アージェント
基本セット:
追記:アージェントは、30小年で成人し、100小年から2小年に一度、140小年から
がありません。(民族ごとに好みが違うので、基本的には同じ民族同士で結婚するの
ですが。)しかし、異種族の間で子どもを作るということは大変な問題となります。(倫
理上の禁忌とみなされているのです。)そのため、シガン世界においては異種族との
ハーフは(原則的に)存在しません。しかし一応、(禁忌もいとわないPCのために)異
種族とのハーフ作成のルールを示しておきます。(ただし、異種族とのハーフのキャラ
クターが存在する場合、GURPS シガンのゲームバランスは保障できなくなります。)
種族との間にも子どもは生まれます。(豊饒の霊薬などの)魔法的な手段を使えば科
まで、TL8以上の<遺伝(子工)学>を用いればそれ以上の分類の違いでも可能性が
出てきます。ただし、異なる種の種族の間に生まれたハーフは、大抵「性的不能」ない
し
「不妊」
の特徴を持っています。
いづれにせよ、異種族の間にハーフが生まれる場合、GMは両親のそれぞれの形質
(能力値や特徴)が遺伝するのかしないのか、遺伝するとしたらどのような形で遺伝す
るのかを全て決めておかねばなりません。その上で、それぞれの形質が遺伝する確
率を考え、サイコロを振って形質が遺伝するかどうかを決めます。最初からハーフの
キャラクターを作る場合、サイコロを振らずに決めてもかまいませんが、遺伝する確率
が216分の1(3D6で3以下を出す確率)未満の形質を獲得するには、「特殊な背景」
にCPを使わなければいけません。(ほとんどの突然変異はこのレベルです。)
なお、参考までに、(人間、ないし人間に近い種族の場合の)いくつかの特徴の遺伝の
仕方を書いておきます。
劣性かつ伴性遺伝、男性の特徴は限性遺伝かつ女性の特徴に対する抑制遺
伝子
ている。
たときに、その人間がその種族の能力値の平均値まで自分の能力値を変化させ
るのに必要となるのと同じだけのCPが必要であるものとします。この修正は、能
力値にCPを払って獲得した能力値に加えます。(いわゆる「旧ルナル」のルール
です。)
い最大の整数を求める操作を行ってから適用します。
分類とし、種族の分類の中で人間と分類が一致しているものは省略するものとし
ます。
き、すなわち人間年齢で30小年となる年齢と定めます。
何もありません。
から1小年に一度、180小年から12節気に一度老化の判定を行います。
獣化能力/ラミア(見た目は変わりません。) 80CP
基本は虎人間ですが、防護点が4点、生命力が2倍で、獣化しても装備を取り込まず、
4本足の代わりに蛇の尻尾で歩く(「特殊移動」)ところが異なります。(普通の虎人間は
防護点は3点、生命力は+2点です。)
自由に獣化できます。 5CP
銀により余分なダメージを受けません。 5CP
獣化しても普通に話せ、人間のように手が使えます。 27CP
獣化しなくても牙や鉤爪での攻撃ができます。 2CP
獣化しなくても「特殊移動」の恩恵を受けます。 2CP
赤外線視覚 15CP
伸長レベル1(尻尾だけが伸びっぱなし(−50%)) 10CP
追加の腕(尻尾(1本)、関節がない(含まれている「柔軟」は「伸長」に含まれる「軟体」
と重なるので削除します。)、長い、指がない(−30%)) 11CP
常に
「不便なサイズ」
です。 −30CP
(平均体長8へクス、平均体重3400アスクで、尻尾が横に張り出します。)
腹ぺこレベル2 −20CP
依存/ヒト属の生物の血液、1月に5アスクの割合 −20CP
普段は基礎代謝が非常に低いので、獣化していない限り、食料は通常の3分の1しか
必要としません。(「腹ぺこレベル2」と相殺されます。)無理に体温を保とうとすることが
ないので、気温の変化に抵抗する判定にも+2のボーナスが得られ、42℃までは熱に
よる影響(ベーシック完訳版、168ページを参照してください。)を受けなくなります。(非
常に暑いときの判定へのペナルティーは、疲労しない限界の温度よりも何度高いかが
人間のそれと同じになるようにします。)その代わり、気温が10℃以下の場所にいると、
冷気による影響(ベーシック完訳版、169ページを参照してください。)を受けるようにな
るだけでなく、敏捷力と移動力が30分に1点の割合で下がり、敏捷力と移動のいづれ
かが0になった時点で全く動けなくなります。これは抵抗できませんが、気温が10℃以
上の場所に戻れば1時間に1点(特に暖かければそれ以上)の割合でペナルティーは
減少していきます。また、気温が0℃以下になると、冷気により疲労するときに、追加
で1点のダメージを受け(続け)ます。(なお、この冷気によるペナルティーは獣化してい
る、いないにかかわりなく受けます。) −9CP
慈悲深い −15CP
誠実 −10CP
義務感/カタギの人々 −10CP
性格傾向/寒がり −2CP
性格傾向/身持ちが固い −2CP
常に食べ物を持ち歩く(癖) −1CP
銀を身に着けない(癖) −1CP
に一度、175小年から12節気に一度老化の判定を行います。
ラミア族用の鎧は、非常に大きいものの、尻尾の部分の重量を地面に直接乗せること
ができる構造になっているので、価格は6倍、重量は2.5倍(ただし、実際に荷重に加
わるのはその3分の1)となります。
ラミア族のイラストの例は
こちら
です。
知力+1 10CP
体力2倍 30CP
感情察知 15CP
普通の人間よりも(生命力×5)℃低い気温に耐えられます。 9CP
義務感/同族 −15CP
誠実 −10CP
性格傾向/地味好み −2CP
年に一度、195小年から12節気に一度老化の判定を行います。
エルフ族のイラストの例は
こちら
です。
知力−1 −10CP
体力3倍 40CP
病気知らず 5CP
毒耐性 5CP
鋭敏視覚レベル1 2CP
鋭敏感覚レベル1 5CP
冷淡 −15CP
短い寿命
−17CP
気に一度、88小年から6節気に一度老化の判定を行います。
ドワーフ族のイラストの例は
こちら
です。
体力−2 −15CP
敏捷力+2 20CP
生命力+2 20CP
物理的制限を受ける飛行
7CP
通常の10割増しの速度で飛行できます。(物理的制限を受ける(−75%)) 2CP
義務感/同郷の人々 −10CP
年に一度、180小年から12節気に一度老化の判定を行います。
有翼民用の鎧は、(たとえ全身鎧であっても)翼と背中の部分を防護することはなく、
(大きな穴が開いています。)鎧に飛行の邪魔にならないような仕掛けが(色々と)施
してあるので、価格は1.6倍、重量は半分になります。
有翼民のイラストの例には
その1
、
その2
、
その3
があります。
体力−3 −20CP
敏捷力+2 20CP
知力−3 −20CP
生命力+2 20CP
暗視 10CP
鋭敏聴覚レベル6 12CP
猫の瞳 5CP
超嗅覚(テレパシーレベル4を含む(+50%)) 22CP
指向性聴覚レベル3 12CP
超反射神経 60CP
牙(門歯、切) 5CP
直感 15CP
鉄の胃袋 15CP
<生存/(自分の出身の地形)>を(知力+1)レベルで持っています。 4CP
言語障害 −25CP
不便なサイズ
−16CP
(平均身長が2’ほどになります。)
異文化の生まれ −11CP
読み書きできない −10CP
原始的レベル5 −25CP
財産/どん底 −25CP
強迫観念/ものを齧る −5CP
短い寿命レベル2
−20CP
気から14節気に一度、81小年と8節気から7節気に一度老化の判定を行います。
コボルト族用の武器や鎧が(一般向けに)市販されることはありません。狩りの獲物
の骨や(毛)皮、石(、ガラス、磁器)などで自分で作るしかないのです。コボルト族用
の装備は小さいので、基本的に重量は半分になります(この中には技術が低いため
に装備が重くなる修正を含めています。)が、武器はメイス(石斧)などの「安物」が存
在しないものを除いて「安物」、防具は最大でも受動防御1、防護点1のものしか作る
ことができません。(盾の場合はラージシールドまで作れますが、他の種族の武器に
よる攻撃を「止め」ることはまずできません。)当然、品質のいい武器は作れませんが、
他の種族の作った材料(特にガラス)を用いると、上質の武器と同じだけのダメージ修
正のある武器を作ることができます。(壊れやすさは変わりません。)
ここに記されたデータは、(PCとして使うことができる)人間とも交流を持つコボルト族
のものです。コボルト族の中には野生動物同然の暮らしをして、近くの村々の人間を
襲うようなものも存在します。その場合は、基本セットに「地位レベル−2」(−10CP)
「社会的弱者/無法者」(−15CP)が加わり、基本セットは−2CPとなります。
コボルト族のイラストの例は
こちら
です。
体力+10 105CP
体力3倍 40CP
(体力は、修正を足してから3倍にします。)
敏捷力+3 30CP
知力−3 −20CP
生命力2倍 100CP
飛行(大きな翼を用いて飛ぶ(−35%)) 26CP
通常の10割増しの速度で飛行できます。(大きな翼を用いて飛ぶ(−35%)) 6CP
(「大きな翼を用いて飛ぶ」の限定については、
「物理的制限を受ける飛行」
の記述を
参考にしてください。)
鋭敏感覚レベル6 30CP
望遠視覚レベル2 12CP
(リフレックと同様の効果をもつ)防護点1点、受動防御1点 31CP
不便なサイズ
−10CP
(翼を畳んだ状態でも、体の大きさが3ヘクス弱になります。)
両手喪失レベル1
−30CP
読書障害 −15CP
夜盲症 −10CP
腹ぺこレベル2 −20CP
誓い/肉しか食べない −15CP
強欲 −15CP
異文化の生まれ −11CP
原始的レベル5 −25CP
財産/どん底 −25CP
残忍 −10CP
1小年に一度、180小年から12節気に一度老化の判定を行います。
アージェントについての詳しい解説は、
こちら
を参照してください。
また、アージェントのイラストの例は
こちら
です。