プレイログその7


最新更新日:2007年4月3日(火)

システム名: GURPS シガン(第3版)

シナリオ名:「温故知新」(その5)

(注:各人の発言は、用語の擦りあわせ等で若干の変更をかけてある場合が
あります。)


セッション5日目(続き)

ELIZA

「ええ、小型の無線機と無線免許はいつも持っています。
…坑道の中では無線は使えませんよ。
互いに坑道の中の近いところにいるのでなければ。」

我ながら馬鹿なことを訊いた。
電気力学的に考えれば、100ヘクスもの岩や土を越えて電波が届くはずはないことは明らかだ。

「信号を暗号化すれば盗聴はされにくくなるけど…
1級無線技師の資格をもってないと暗号送信はできないわよ。」

1級どころか、自分は無線免許を全く持っていない。
無線は諦めることにした。

支払いを金を預かったマリオに任せ、3人で先に外に出る。
辺りには騒ぎのあった跡があるだけで、人は誰もいない。

2人を連れて南東に向かうと、商店街が見えてきた。
騒ぎの影響はあまり無い様子で、人通りも多い。
あ、あれがマリオの言っていた画材屋か…時計屋も隣にある。
さあ、何をどうしようか。


MIKE

隣にあるなら丁度いい。
スケッチブックを買うだけなら大して時間もかかるまい。

「私は画材屋にちょっと寄る必要がある…。
 2人は先に時計屋に行っててくれないか。
 私の買い物はすぐに済むだろうから。」

私が今まで使っていたのと同じようなものを、
5冊くらい買っておこう。

それにしても、昼に2人の恐い所を見たせいか、会話のきっかけが難しい。
町に関する最近の噂話くらいなら、話題として差し障りが無いかもしれない。


ELIZA

「だめですよ。
キエヅさんが行くなら、私も一緒にいきます。」
「分かってないぃ。
買い物は、みんな一緒にするから楽しいの!」

2人の只ならぬ雰囲気に、結局3人で店の中に入ることになった。
(キエヅの<批評>判定(目標値12) [3D6] (6)(4)(1)=(11))
店の中は薄暗いが、高価な画材がいろいろと揃っているようだ。

「いらっしゃい。
お探しは水墨ですかな、水彩ですかな、油彩ですかな、それとも硬筆ですかな?」

応対してくれたのは初老の紳士だ。
手短に携帯用の画用紙が欲しいことを伝える。

「画用紙と一口に言っても色々ありますからねぇ…
あなたがどのような絵を描くか、ちょっと見せてもらいましょうか。」

遺跡内部で描いた絵がちょうどあったので、それを見せることにした。
夕食会でこの辺りの生き物と断定された絵なので、ばれることはあるまい。

(画材屋の<批評>判定(目標値16) [3D6] (3)(1)(3)=(7))
(イライザの<批評>判定(目標値15) [3D6] (5)(5)(6)=(16))
「まぁ、キエヅさんは絵も描かれるのですね。」
「…いや、素晴らしい絵ですな。
ただ、これほどの腕があるなら、画材に金を惜しむべきではありません。
安物の絵具では、どうしても美しさに限界が出てきてしまいます。
このような細密画でしたら、いい透明水彩と面相筆がありますよ。
…えぇ、もちろん携帯用ですからご安心を。
そうそう、紙と画板も必要でしたね。」

商売上手なのか何なのか、色々と買わされることになりそうだ。
そうでなくてもここの画材は高級品ばかりなのだが…

追伸:画材屋は<言いくるめ>を16レベルで仕掛けてきます。
(意志との即決勝負に負けた場合、最低でも3フェフ分は画材を買うことになります。)
なお、画材の詳細については別に書きます。


ELIZA

画材屋お勧めの一品(携帯用、全て「軽い」)

筆(面相筆、細筆、太筆が各1本づつで1式になります。)
面相筆 1本2000ボロ
細筆 1本1000ボロ
太筆 1本1000ボロ
筆一式 1式1フェフ

携帯用透明水彩(筆は別売り)
標準 1式2フェフ
高級 1式3フェフ

画用紙
標準 1枚50ボロ
高級 1枚150ボロ

画用紙綴り(20枚)
標準 1冊1000ボロ
高級 1冊1フェフ

画板 1枚1フェフ

追伸:他の画材が欲しい場合は別途訊いてください。


MIKE

(画材屋の<言いくるめ>判定(目標値16) [3D6] (5)(4)(6)=(15))
(キエヅの意志判定(目標値14) [3D6] (1)(4)(1)=(6))
私は画家ではないので、あまり高級な画材は持ち腐れになるだけだろう。
調査に足りなくなった紙だけ買おう。

となると…標準の画用紙綴りだな
…遺跡への期待も込めて3冊買わせてもらおうか。
描きにくそうなら画板も買っておく。

ところで私が使ってきた1200ボロ(随分安かったな…)の絵描きセットは、
まだしばらく使えるだろうか?
紙だけあっても意味がないので…。

そういえば、2人はどうしてるだろう。
「君たちは絵とかは描かれるのかな?」


ELIZA

「いえ、私は絵は見るばかりで描くことはありません。」
「私も描きませんね。
絵で記録を残せればいいのでしょうけど。」

なんだ、2人とも絵は描かないのか。
見ると、2人とも店の中の画材を見て回っているようだ。
見慣れない画材に、好奇心でもそそられるのだろうか。

手元にあった自分の道具の確認を行う。
黄色など、色によっては絵具が半分くらい減っている。
綴り1冊程度なら絵具を買い足す必要はないが、3冊ともなれば予備の絵具を最低1組は持っていく必要があるだろう。

「予備の絵具をお探しですか。
地震のせいで最近はあまり品物がありませんが、高級な化学合成の絵具も揃えていますよ。」

追伸:画材屋は、キエヅを相当に腕の立つ画家とみなしています。
(前回の<絵画>判定の成功度が6だったので、キエヅが画材屋に見せた絵も成功度6として扱っています。)
また、画板を買うのか買わないのかははっきりしてください。
(画用紙綴りなら、画板は使っても使わなくてもいいでしょう。)
なお、予備の絵具の詳細については別に書きます。


ELIZA

画材屋お勧めの一品(予備の水彩絵具)

化学合成品(シガン世界では高級品です。)
鉄赤1号(Fe2O3の色) 200ボロ
鉄赤2号(Fe(OH)3の色) 200ボロ
カドミウム赤(CdSとCdSeの色) 300ボロ
銀赤(Ag2CrO4の色) 400ボロ
水銀朱(HgSの色) 400ボロ
鉛丹(Pb3O4の色) 200ボロ
鉛橙(PbOの色) 200ボロ
チタン黄(TiO2とNiOとSbO3の色) 400ボロ
カドミウム黄(CdSの色) 300ボロ
鉛黄1号(Pb2SnO4の色) 200ボロ
鉛黄2号(Pb3(SbO4)2とPb(SbO3)2の色) 200ボロ
クロム黄1号(BaCrO4の色) 400ボロ
クロム黄2号(PbCrO4の色) 300ボロ
コバルト黄(Co(NO2)2の色) 400ボロ M
亜鉛黄緑(ZnSの色) 400ボロ M
銅緑1号(CuH2C24N8Cl10の色) 500ボロ M
銅緑2号(Cu(C2H3O2)2とCu(OH)2の色) 300ボロ
銅緑3号(Cu2CO3(OH)2の色) 300ボロ
銅緑4号(CuAsO3とCu(OH)2の色) 300ボロ
銅緑5号(Cu(C2H3O2)2とCu(AsO2)2の色) 300ボロ
マンガン緑(Ba(Mn204)2の色) 300ボロ M
クロム緑(Cr2O3の色) 300ボロ
コバルト緑(ZnOとCoOの色) 400ボロ M
アルミニウム青(Na2Al6Si6O24S4の色) 300ボロ
コバルト青1号(Co[Al(OH)4]2の色) 400ボロ M
コバルト青2号(CoI2の色) 400ボロ M
コバルト青3号(CoOとSnO2の色) 400ボロ
コバルト青4号(CoOとAl2O3の色) 400ボロ
銅青(CuH12C24N8]の色) 500ボロ M
紺青(KFe[Fe(CN)6]の色) 200ボロ
アニリン紫1号([H20C20N3]Clの色) 300ボロ
アニリン紫2号([H26C28N3]2SO4の色) 300ボロ
マンガン紫1号(Mn3(PO4)2の色) 400ボロ M
マンガン紫2号((NH4)2Mn(P2O7)2の色) 300ボロ
コバルト紫1号(Co3(PO4)2の色) 400ボロ
コバルト紫2号(Co3(AsO4)2の色) 400ボロ
鉛白(PbCO3とPb(OH)2の色) 200ボロ
亜鉛白(ZnOの色) 200ボロ
チタン白1号(TiO2の色) 400ボロ
チタン白2号(SrTiO3の色) 400ボロ
鉄黒(Fe3O4の色) 200ボロ
アニリン黒(組成不明) 200ボロ

天然・岩彩(一般的には安物ですが、これらは高級品です。)
王家の赤 35フェフ M
茜赤 100ボロ
ミイラ茶 150ボロ
烏賊茶 100ボロ
土茶 100ボロ
緑青 100ボロ
孔雀石黄緑 150ボロ
群青 150ボロ
瑠璃青 150ボロ
桃黒 100ボロ
象牙黒 150ボロ
煤黒 100ボロ
蔓黒 100ボロ

その他の絵具は全て売り切れています。

追記:「M」がついているのは、魔法が絡んだ製品です。
特に「王家の赤」は、塗った面に常動型で《防火》をかける効果を持ちます。
(この場合、35フェフ分で1へクス四方を塗ることができると考えてください。)
なお、白、黄、緑、黄緑、青、赤、茶、黒の8色があれば、一通りの絵を描くことができるものとします。
(黄緑は「クロム緑」と「カドミウム黄」を混ぜることによっても得られます。)


MIKE

これだけあると目移りするな…。
…あまり二人を待たせるのも悪いので、さっさと選んでしまおう。
数百ボロ程度の差であるし、この機会にいい絵具を試してみよう。

行動:化学合成品の絵具からいろいろ選んで購入する。

一通りの絵が描けるように一応一通り選んでおこう。
…白:チタン白1号、黄:コバルト黄、緑:銅緑1号、
黄緑:亜鉛黄緑、青:アルミニウム青、赤:銀赤、黒:鉄黒、
ついでに紫も買っておこう、紫:マンガン紫1号。

とりとめも無く選んでしまったがここまででちょうど1フェフ。

化学合成品で茶色が見当たらない…天然の絵の具にするか。
茶:ミイラ茶、も購入。
それにしても…「王家の赤」の値段は驚きである。他のものと3桁ほど違うぞ…。

今の筆が痛んで使えなくなっていたりしないかも確認しておこう。

追伸:特に必要では無いようなので画板は買わないことにします。


ELIZA

「どれどれ…
(画材屋の<批評>判定(目標値16) [3D6] (3)(2)(2)=(7))
命毛は切れていないようなので、たぶん大丈夫でしょう。
試しに少し描いてみましょうか。」

画材屋は筆を受け取ると、自分の画架と紙、絵具を取り出して絵を描き始めた。
どれも見事な道具だ。
絵具は、自分が選んだものと同じ色を用いるらしい。

(画材屋の<絵画>判定(目標値15) [3D6] (5)(6)(6)=(17))
…どうしたんだ、席を離れて?
絵を見ると、自分を真中において左右にティナとイライザを描いているようだ。
描きかけだが、構図のとり方が素晴らしい。
絵具の鮮やかさも、今まで自分が使ってきたものとは明らかに違う。
…画材屋が戻ってきた。

「申し訳ありません、筆の命毛を切ってしまいました。
《修理》はかけましたが、お詫びとして予備の筆一式もつけさせてもらいます。」

画材屋は買ったものを丁寧に半紙で包んでくれた。
この半紙は後で記録用に使おう。
例の描きかけの絵は、ティナが半紙に包んで貰ってきたようだ。

画材屋を後にし、時計屋に向かう。
手が塞がっているので、イライザに扉を開けて貰って入る。

(店員の(イライザへの)反応判定(修正+4) [3D6] (2)(3)(5)=(10))
(店員の(キエヅへの)反応判定(修正+1) [3D6] (4)(5)(6)=(15))
(店員の(ティナへの)反応判定(修正+6) [3D6] (4)(4)(5)=(13)

(注:状況により、反応判定に+1の修正がついています。)

「すみません、腕時計か懐中時計が欲しいのですが…」
「どの程度の予算で、どのような性能のものをお探しですか?」
「時間の精度重視でお願いします。
予算は…1000ボロで買えるものにしてください。
機械時計なら充分買えるはずです。」

少し待ってみたが、ずいぶん時間がかかりそうだ。
店の中には掛時計、置時計、腕時計、懐中時計、万年時計など様々な時計がある。
店の窓から外を見ると、斜向かいに「ヨウ はいろ」と書かれた看板が見える。
店の様子からして、和菓子の店らしい。
さて、どうやって暇を潰そうか。


MIKE

和菓子店か…面白そうだ。覗きに行ってみようか?

…買い物は、みんなでするから楽しいと言っていたな。
行くなら2人を連れてにしようか。
「ヨウ はいろ」どういう意味だろう?
イライザに聞いてみようかな…。

時間があるなら、私も時計を見ておこうか。
発条式の時計は昨日の遺跡みたいな特殊な場所では、
役にたたなかったからな。


ELIZA

「「ヨウ」は店の名前で、「はいろ」がお菓子の名前です。
「はいろ」には沢山の種類があるのですが、どれも米粉と三盆糖を用いて作られた蒸し菓子であることは共通しています。
…私は、「ういろ」が好きですね。」

どうも1字違いの和菓子が沢山あるらしい。
どうせ行くなら後になるので、時計屋の店員に聞いてみる。

「…長持ちする時計ですか。
そうですね、発条を巻くのが面倒だ、というなら選択肢は5つあります。
1つ目は万年時計で、ヒロー缶を用いるので自分で発条を巻く必要はありませんし、ヒロー缶の交換も2小年に1回で済みます。
2つ目は単純に発条が長持ちする時計で、こちらは1月に1回発条を巻く必要があります。
3つ目は発条の自動巻上げ機能が付いている時計ですが、腕時計しか存在しない上に、1日動かないでいるとすぐに発条が止まってしまいます。
4つ目は電気時計で、発条を巻く必要は全くありませんが、精度が若干劣るのと、電池の確保が難しいのが難点です。
5つ目は魔法の品ですが、ぱっと見て時間がわからないのは何かと不便ですよ。
大きく分けて、どれをお求めですか?
うちにある時計は種類が多いので、それを聞いてからご紹介致します。」


MIKE

「私の持っている発条式の懐中時計が一日しか持たなくてね、
 つい発条を巻くのを忘れてしまうんだ。
 この機にもう少し長持ちする腕時計か懐中時計が欲しいんだが…。
 ところでヒロー缶とは一体どういうものなのかね?」

確かヒローはエネルギーの単位だったか。

「自動巻上げ機能」や「魔法の品」というのも気になるところだ。
ぜひ仕組みを聞いてみたい。


ELIZA

「「ヒロー缶」とは、直径5”、高さ7”程の円筒の内部に、1ヒローの仕事を蓄えることができる発条を仕込んだものです。
…懐中時計をお求めですか。
でしたら万年時計は関係ありませんでしたね。
そちらの今持っている時計を見せてもらえませんか?
…この型なら、1回発条を巻けば28時間は持ちますし、その間に1秒ほどしか狂いませんね。
これ以上発条が持つ懐中時計はありませんよ。
そうすると…時計はいつも持ち歩く予定ですか?
いえ、発条の自動巻上げ機能は歩く際の振動から仕事を引き出すので。
…そうすると、選択肢は自動巻上げ機能付き時計か、電気時計か、《時計》が魔化された品かのいづれかになりますね。」

流れるような受け答えの後、店員は店の奥に入っていった。
奥にはもっと色々な時計があるのだろう。
…ティナ、どうした?

「遺跡で見つけた時計を鑑定してもらったのですが、やはり独立時計師の手になるヒガン時計のようです。
ここでは50フェフで引き取ると言っているのですが、どうしましょう?
私が見て、普通にクロノに納めても25フェフ貰えればいい方だと思うのですが。」

耳元で囁くティナの息が心地よい、と言っている場合ではないな。
何か色々な問題がある気がする。
…考えるのは後だ、店員が時計を幾つか持ってきた。

追記:「ヒガン時計」は、ヒガン星の時間(暦)に合わせた時計です。
なお、時計の詳細については別に書きます。


ELIZA

時計屋お勧めの一品(携帯用、全て「軽い」)

自動巻上げ機能付き時計(腕時計のみ、時計を1日動かすのに6時間の装着と行動が必要となります。)
低精度(誤差が1日に(2D6−7)×10秒) 2000ボロ+
中精度(誤差が1日に(2D6−7)秒) 2フェフ+
高精度(誤差が1日に1秒以内) 4フェフ+
目覚まし機能追加 1000ボロ追加
(1回普通に鳴らすと2時間の装着と行動分の仕事を消費します。)

電気時計(誤差は1日に(2D6−7)×10秒)
計時機能のみ 2000ボロ+
目覚まし機能付き 1フェフ+
(1回普通に鳴らすと1節気分の電力を消費します。)
時計用化学電池(1小年持つ。) 160ボロ
《パワーストーン》電池 1フェフ760ボロ
(キエヅが1つ持っているものと同じです。)
腕時計化 400ボロ+追加

魔法の時計(全て常動型で、誤差は無視できます。)
《時計》のみ 4フェフ+
(時間を知るのに1秒の集中が必要です。)
《時計》《幻覚かぶせ》《連動》 11フェフ1000ボロ+
(《幻覚かぶせ》の文字盤は変更が可能です。)
《時計》《幻覚かぶせ》《連動》《時報》 12フェフ1700ボロ+
(《幻覚かぶせ》の文字盤は変更が可能です。)
腕時計化 400ボロ+追加

追記:価格の後についている「+」は、装飾としての価値のためにそれ以上の価格が付くことがあることを表します。
それらを買う際には、「幾ら分の**を買う」というように宣言してください。


MIKE

いつでも正確な時間がわかるのは便利だな…魔法の時計を買っておこう。
今持っている懐中時計の発条が止まった時に、時間を合わせるために使おうと思う。
《時計》のみで構わないし、腕時計の形である必要もないな、普段は荷物と一緒に入れておこう。

《時計》のみ魔化されているものの中で、軽くて持ち運びやすそうなものを求める。
(懐中時計の形で軽くて安いものを探す、無ければ400ボロ程度の軽い腕輪の形のものにする)


それはそうと、あの時計を鑑定してもらっていたのか。
いろいろあってすっかり失念していたが、それだけの価値があったのか。

「それは、君の判断に任せるよ。悪くは無い判断だと思うが…。」

ティナの効率的な手際に感心している。

「ところでその時計には、自動巻上げ機のような何か特別な機械的機構が備わっているのですかな?
 装飾から見て、いつ頃のものなのでしょうか?」

一応、金銭的価値以外に何かないかも専門家の意見を伺っておきたい。


ELIZA

こういうのは迷っていても時間の無駄である。
ちょうど《時計》のみが魔化された品の中に円く蓋の付いたものがあったので、それを選んで買う。
鏡付きで4フェフなら安いものだ。

それよりも今は遺物の時計のほうが気になる。
鑑定結果を問い質すことにした。

「この時計ですが、<英語>で「単純性」と記されている通り、竜頭を巻いて時間を計る以外の機能を一切持っていません。
しかし、精度はこの機構で考えられる最高水準ですし、個々の部品も洗練されていて磨耗を可能な限り抑えられるように作ってあります。
きっと、この時計の作者はこの時計が何万大年も使い続けられることを望んでいたのでしょう。
このような技量を持つ匠は独立時計師しか考えられませんが、装飾が一切なく、銘もないので作られた時代や作った人については全くわかりません。
いつ誰が作ったのかが判れば、もっと高い価格で買い取ってもいいのですが…」

時計屋で時計の購入と売約を済ませて「ヨウ はいろ」に向かう。
疲れたので、とりあえず中に入って一服することにした。
品書きを見ると色々とあるが…何にしよう?
どうも名前は洒落でつけているらしいが…

「ところで…キエヅさんはそういう趣味なのですか?」
「…そういうのならマリオが詳しいですよ。
後で紹介しましょうか?」

二人の言葉で自分が何を買ったのかに気がついた。
この円いものは女物の携帯用化粧道具だ!
さて、どう弁解しようか。

追記:品書きは別途書きます。


ELIZA

和菓子店「ヨウ はいろ」の品書き
(和菓子を頼むと緑茶がついてきます。)

160ボロ
ういろ、きいろ、そいろ、ないろ、はいろ、ひいろ、どいろ、しゅいろ、ちゃいろ
170ボロ
けいろ、さいろ、すいろ、へいろ、めいろ、がいろ
180ボロ
いいろ、かいろ、せいろ、たいろ、じゃいろ
190ボロ
ぬいろ、ねいろ
200ボロ
わいろ

持ち帰り箱(3×3=9個入る) 100ボロ
「わいろ」専用持ち帰り箱(3×3=9個入る、上げ底) 200ボロ


MIKE

名前は洒落か…私は「めいろ」と「ねいろ」の二品を頼んでみよう、
視聴覚的に面白いかもしれない。
満足のできる味で日持ちするなら土産に「わいろ」でも買っていこうか。

…それはそうと、
「君たち、誤解はやめてくれ…」

発条式時計の時間を合わせるために、
《時計》のみの魔化で携帯しやすそうなのを、
深く考えずに選んだらそうなったことを説明する。
…なんだったらティナが持ってくれても構わない。

あの時計屋め、一言いってくれれば気付いたものを…
早く和菓子よ、来てくれないか…。


ELIZA

弁解とともに二人は笑い出した。
軽い冗談のつもりだったらしい。
時計屋が忠告しなかったのは、結局は女性に贈る時計を求めている、と思える状況だったからという話を聞いて、一応は納得した。

ほどなくして注文した品が出てきた。
まだまだ外は寒いので、湯気が出るほどの蒸したてが熱い緑茶と一緒に出てくるのはありがたい。
ティナの所にある山吹色のお菓子が「わいろ」で、イライザが引き寄せた白いのが「ういろ」らしい。
ということは、この桃色が「ねいろ」で、白地の上面にうねうねと茶色の線が浮かんでいるのが「めいろ」だな。
「ねいろ」を割ると、パチパチと暖かな音が響いた。
中の「あん」から気泡が盛んに出ているが、それだけではここまで音が響くことはない。
おそらく魔法を使っているのだろう。

「楽しいですね、それ。
私のにも何か入っていますね…
(「わいろ」の抽選判定(3D6) [3D6] (1)(2)(2)=(5))

(注:出目5は、3等(賞金300ボロ)を示しています。)

うわ、100ボロ硬貨が3枚も入っていました。」
「それは大当たりですね。
「わいろ」の中には必ずお金が入っていて、食べた人のものになることになっています。
普通は1ボロ硬貨1枚なのですが、最大で2000ボロまでの当たりがあるようです。
私は100ボロまでしか当てたことはありませんが。」
「「ういろ」の中にも何か入っているのですか?」
「いいえ、何も入ってなく、純粋に味で勝負するのが「ういろ」です。
「ないろ」と「はいろ」もそうですが、私は「ないろ」の味が好きです。」

「めいろ」がちゃんと迷路になっているのかが気になったので、「ねいろ」を食べながら「めいろ」の道を辿ってみる。
なかなかに難しいな…ん?
同じように空中で指を這わせていたティナの指先に触れてしまった。
慌てて謝るティナがとても可愛い。

「ヨウ はいろ」を出て、火薬ギルドに向かう。
イライザの案内があるので、簡単に辿り着く。
ここではさっさと用事を済ませてしまおう。
…あれ、あの燃料売場で突っ伏しているのはエヴァか?

追記:火薬ギルドでは、基本的に(キャラクター作成時と同じ)「定価」で物が売られています。
ただし、弾丸を20発以上まとめて買うと5%、50発以上まとめて買うと10%の割引になります。


MIKE

弾丸は1発しか撃っていないのでまだ補充の必要はないな。
そういえば、ずいぶん銃の手入れをしていない…一応、診てもらっておくかな。
燃料を1ピントほど買っておこう、適度な容器があればいいのだが。

ところで、どうしたのだろう?すぐに助け起こすぞ。
「大丈夫ですか?」

彼女は「自律機械」だったな…燃料切れかな?


ELIZA

「だめです、触ってはいけません。
今エヴァさんに触ると火傷します。」

触らないようにエヴァの上に手を伸ばすと、確かに相当の熱だ。
ティナの言葉がなければ、ひどいことになっていただろう。
エヴァは顔を真っ赤にして、酔い潰れているような感じだ。

「み、水…」

その言葉に水を飲ませると、もうもうと白い湯気が上がった。
エヴァの姿勢は水を飲む度にしっかりしてくる。

「ありがとうございます。
瀝青炭を肴に「オルトキシレン」を呑んでいたのですが、私としたことが過熱状態になってしまいました。
…送って貰わなくても結構です。
自分で辻馬車を呼びますので。」

エヴァはこちらの申し出を断って出て行った。
別れる前に握手した手の中には、1000ボロ硬貨1枚が残っていた。

エヴァは大丈夫そうなので、懐炉用の燃料を買い込む。
牛乳の壜がこんなところで役に立つとは思わなかった。

次に、銃を診てもらおうと修理の窓口へ向かう。
撃った分の装弾をし忘れていたことを除けば、特に問題はないらしい。
忘れないうちに弾込めをしておこう。
…どうしたんだ?
係員が棒で撫で回してきた。

「ところで、あなたが持っている銃はこれだけではありませんね?
…なるほど、遺跡からの遺物ですか。
これは《陽光撃》と同様の弾丸を発射する銃です。
この銃は登録されていないので、持っていたいならば5フェフ払って登録する必要があります。
登録しない場合は、問答無用で銃をこちらで預かってクロノに送ることになります。
それとは別に、これを使うにはかなりの修理が必要ですね。
この修理には11フェフはかかります。」

ギルドの規則だから仕方ないのだが、もう少し柔軟になれないのだろうか。
これはかなりの出費になるかもしれない。

それはそうと、これで南西地域での予定は全部終わるな。
マリオの話では、北西の商業地域に行くには、神託所方面を通る道とミワ氏の館の方を通る道があるんだったな…
ここでの用が済んだらどうしよう。

追記:懐炉用の燃料は1ピントで15ボロ、3アスク(壜を含む)となります。


MIKE

人を棒で撫で回すとは失礼な…。

「おや、これは銃の形をしていますが、私は熔接機だと伺っております。
 失礼ですが、銃であるというのであれば、その根拠を示していただけますか?
 専門家による正確な見立てをお願いしたいのですが…」

熔接機にも登録が必要なのかはわからないが、
見た目だけで銃と決め付けられたのではたまらない。
彼女は「自律機械」だったな…燃料切れかな?


ELIZA

「《嘘発見》。
(ギルド員の《嘘発見》判定(目標値20) [3D6] (6)(5)(4)=(15))
(キエヅの抵抗判定(目標値9) [3D6] (3)(1)(6)=(10))
…嘘はついていないようですね。

(注:キエヅは「伺う」という表現を用いているので、嘘をついていることには
なりません。)

ハヤテさん、熔接機だといって熱線銃を持っている人がいるのですが。」
「どれどれ…
(ハヤテの<妖科学>判定(目標値13) [3D6] (3)(2)(1)=(6))
(ハヤテの構造推定判定(3D6+8) [3D6] (2)(6)(4)=(12))

(注:判定の修正にかかる+8は、「直感」で+4、「危険感知」で+2、「複雑
な機械」で−5、<妖科学>の成功度で+7の修正の和で、結果の20は、「全
ての機能とその扱い方が完全に解り、通常通り(の技能なし値で)扱うことが
できる。更に、元の作り手が思いもつかなかったような新しい使い方も思い
つく」ことを示しています。)

なるほど、そういうことか…
お客様、これは誘導放射を応用して位相と周期が揃った光を出す道具です。
この光は空気などで減衰されにくいので、光が強ければ「銃」として使うことができます。
今の状態では焦点が近くにあるので溶接機としてしか使えませんが、光の強弱や焦点、収束度は自在に変えることができます。」

最新の<物理学>に触れていたから解るようなものの、この説明ではほとんどの人は解らないだろう。

「…この「銃」にどのくらいの威力があるか、地下の射撃場で試してみましょうか。
…今すぐに用意できる一番硬い鎧は?」
「ナバン胴具足ですね。」
「ではそれを3番射撃場に用意してくれ。
…お客様、ではこちらからどうぞ。」

火薬ギルドの地下は広い射撃場になっていた。
ひっきりなしに銃声が響いている。
3番射撃場には既に鎧が準備されており、それに傷がないことを確認してから射撃位置に向かう。

「《応急修理》、《動力賦与》。

(注:ここで呪文にファンブルすると困るので、GM権限で判定を飛ばしてい
ます。)

…ここから的となるナバン胴具足までは65へクスあります。
焦点を伸ばせば、この距離でも十分なはずです。」

言うなり、空気を引き裂くような音が響いた。
《陽光撃》に似ているが、遥かに音が大きい。
(ハヤテの<ビーム兵器/レーザー/TL12>−5判定(目標値16) [3D6] (6)(6)(3)=(15))

(注:ハヤテは「射撃の達人」かつ「高テクノロジーレベル1」なので、(抜き撃
ちで)正確さの+4、距離で−9の修正をかけた上で<ビーム兵器/レーザ
ー/TL12>の技能なし値として(彼の最も高い銃の技能である)<銃器/ピ
ストル/TL6>−2を用いています。)

(隠匿用レーザーピストルのダメージ決定(刺、4D−3) [4D6] (6)(1)(4)(4)=(15))

(注:65へクスはこの隠匿用レーザーピストルの半致傷距離以内で、ナバ
ン胴具足の防護点は10点です。)

同時に、ナバン胴具足から煙が上るのが見えた。
もう撃ったのか?
(「名声」に気づくかの判定(10以下) [3D6] (4)(4)(1)=(9))
この撃ち方は…思いだした。
各地の射撃大会に出場しては賞を取っている「早撃ちのハヤテ」だ。
以前ガッカイの射撃大会で会ったことがある。
その時は確か2位以下を大きく引き離して優勝したはずだ。

鎧に近づいて確認すると、全く傷のなかった所に直径1”程の穴が開いていた。
しかも、穴の部分の金属は捲れ込んでも熔け出してもいない。
ということは、さっきの煙とともに一瞬で蒸発したとしか考えられない。
確かにこれは銃だ、いや、もっと恐ろしい武器だ。

「お分かりいただけたでしょうか?
この「銃」にはこれほどの威力が秘められているのです。
もちろん、調節次第では溶接機、懐中電灯、燐寸、指示棒、焜炉と、日常生活に使うこともできますし、収束度を最低にして出力を最大にすれば《閃光》と同じ効果も期待できるでしょう。

(注:「《閃光》と同じ効果」は、先ほどの構造推定判定で思いついた「元の作
り手が思いもつかなかったような新しい使い方」です。)

では、この「銃」を登録なさいますか?」

周りの銃声は全く止む様子がない。
銃声に紛れるように、ハヤテは訛りの強い<ガッカイ語>で呟き始めた。

「キエヅ・バ・ルゥよ、金が足りなかったら貸すから登録だけでもやっておけ。
これほどの物は滅多にお目にかかれないぞ。
…俺に直に修理を頼めば修理代は10フェフにまけとくぞ。
上納金があるから、これ以上の値下げは勘弁な。
…本当はギルドの利益が最優先だからこんなことを言っちゃいけないんだがな。
まあ、ガッカイでいい勝負をさせてもらった縁だ。」

射撃場の壁掛け時計が昼の3時を告げだした。

追記:ティナとイライザは上で別の用事をして(ないし待って)います。
また、ハヤテは「平均的」な容貌の人間男性(リョ族)ですが、「名声/早撃ちのハヤテ、全てのガンマン(大集団)、10以下、反応+4」を持っています。
(キエヅは「名声」に気づいています。)


MIKE

確かにこれをそのまま渡す手はないな。
所持金は…7フェフか。

「そうだな。登録しておこう。
 できれば修理も頼みたいところなんだが、
 修理するまでのお金は今は持ち合わせていなくてね。
 もし修理を頼むとしたら、どのくらいの時間がかかるかね?」

すぐにできる修理なら収入が入った後に頼むことにする。
修理に何日かかかるものなら、しばらくクロノで坑内調査の仕事をしていることを伝えて、
今から頼んでおきたいところではあるが…。
(後払いがどのくらい認められるのかだが、ギルドやハヤテに迷惑がかかるようならやめておく)

さて、商業地区にも向かおうか、…お金はないが。
折角なのでイライザに神託所付近の案内をお願いしようか…。


ELIZA

「では、登録だけですね、かしこまりました。
登録作業には2時間ほどかかりますが、待ちますか?
…かしこまりました。
それでは、この「銃」はしばらく預かりますね。
あと、修理の件ですが、原則として先払いになっております。
その代わり、見積もりよりも多い金額を請求することは一切ありません。
…時間のほうですが、人を選ばなければ2、3日でできます。
ただ、特定の人に頼む場合はその人への仕事の集中度合いによってもっと時間がかかることもありえます。
ちなみに、私は穀雨にアルティメット民国で行われる射撃大会に出場するので、清明の5日目までにはここを発ちます。」

丁寧な口調で、かつとても気が利いている。
自分が泊まっている宿には、客の銃を預かるために火薬ギルド員が常駐しているそうなので、登録が終わったらそこに届けてもらうことにする。

地下から出ると、ティナが何か変なものを頭につけていた。

「どうですか、これ?
…変なこと言わないでください。
これは最新式の強盗安全灯で、頭につけられるようになっているんです。
あまり精度は高くありませんが、空気中に混じった沼気の割合も判るようになっているんですよ。」
「私には有り金をはたいて買うようなものには見えないのですが。
…残金が262ボロでしたっけ?」
「…確かにそうですが。
そんなこと言わないでください。」

…金がないのはティナのほうだったか。
しかしなぜ…まさかな…

火薬ギルドから出ると、通りの向こうから大きな馬車がやってくるのが見えた。
あれ、マリオが言っていたのは嘘だったのか…?

「どう、どう、どうぅ。
お待たせしました、赤い薔薇に白い薔薇、そして蜜蜂の皆さん。」
「ちょっとそれは失礼じゃありませんか?」

マリオとポーラが馬車で迎えに来てくれていたのだ。
よく見れば、馬車も辻馬車ではなく5人乗りの自家用車だ。
御者席に使われている屋根やガラス窓等は見慣れないものばかりだ。
とにかく、馬車に乗せてもらって神託所へ向かう。
馬車の中での話で、「赤い薔薇」「白い薔薇」「蜜蜂」がそれぞれイライザ、ティナ、そして自分を指していることに気がついた。
言われてみれば、イライザは鮮やかな赤、ティナは透き通るような白の服を着ている。
対して、自分の服は明らかに地味である。
(キエヅの<批評>判定(目標値12) [3D6] (6)(6)(3)=(15))
ところで、ティナの服は一体どこで買ったものなのだろう。
今日まで一度も見たことがない服なのだが…

「はい、着きましたよ。
ここから先はどうします?
占いに行くか参拝に行くか近くのお茶屋に入るかでどこに停めるかが変わるのですが。

追記:マリオの馬車は、御者席1席とその他の席4席が向かい合わせについています。


MIKE

「ミワ氏との契約は終わりましたか?
 差し支えなければ契約書も見せていただけませんか」

共に遺跡に向かうことになったのなら、改めて宜しく挨拶をしておこう。

「この馬車はミワ氏の所で借りられたのですかな…」
ついでにエヴァさんに会ったかも聞いておこう。

さてどこに向かおうかな…後で困らないように今のうちに話しておくか。
「恥ずかしながら、予想外の出費があって、
 今2フェフ程しか持ち合わせていなくてね…」
神託所を見に行きたいところだが、どの程度出費がかかりそうかを聞いておきたい。
馬車にも出費はかからないだろうな……。


ELIZA

「ええ、終わりました…」
「なぜ見せる必要がある!」

ティナが即座に手の甲で叩いてきた。
軽く叩いただけなので、痛くはない。
直後、馬車中が笑いに包まれた。
どうも、「しゃべくり漫才」の型にはまったようだ。
それはそれとして、話を進める。

「…こちらこそ、よろしくお願いしますね。」
「…で、何でそうなる!」

またティナが叩いてきた。
よくは分からないが、周りが爆笑しているところを見ると何か変なことを言ったらしい。

「ミワさんのは無蓋の7人乗りをオオカミツキガメに引かせてますからね。
私ではそこまで金のかかることはできません。
…ええ、もちろんこれは自分の馬車ですよ。
普段は御者に御してもらうのですが、それでは5人乗れませんしね。
…それに、情報がいつどこから漏れるか分かりませんし。」
「…ところで、このネタはいつネタ合わせをやったのですか?」
「いえ、相手が素でボケたのに反応しただけです。」
「そこまで相性がいいのも羨ましいですね。
まるでめお…ごめんなさい。」

夫婦漫才か…
所詮素人芸だとしても、結構いいところまでいくかもしれない。

ふと気がつくと話が途切れているので、こちらから話を振ってみる。

「いいえ、見ませんでしたが。」
「それにしても、彼女が1人でキシレンを呑んでいたなんて…
彼女ほどの身分なら、外出するときは普通使用人を連れているはずですし…
何かよほど辛いことがあったのでしょうか。」

話が暗い方向に進んでいる。
これは何とかして話題を変えないと。

「予想外の出費、ねぇ…」
「…拾い物の熱線銃の登録と修理で合計16フェフ請求されたとか。」
「熱線銃?」
「さっきミワ氏に会ったとき、彼は何かを熱心に調べていた。
で、広げていたのが誘導放射の本だ。
ということは、何らかの理由で熱線銃が手に入ったか新しい誘導放射の実験装置を買ったかなのだが…
街の復旧に忙しい今、自分の実験のためにそんなに高額の買い物をするとは考えられない。」
「遺物の銃器の登録に5フェフ、修理に11フェフは火薬ギルドの基本ですしね。」

…しまった、藪蛇だった。
この2人の前では「情報がいつどこから漏れるか」全く分からない。

「それはそうと…
神託所の占いは1000ボロが基本で、参拝だけなら無料。
お茶屋に入るなら、それこそピンからキリまである。
…そろそろ着きますよ。」
「北西地域でも買い物をしたいので、ここでは参拝だけにするかそのまま通り過ぎませんか?」

追記:これは、時間的には神託所に向かっているときの会話になります。
次の行動としては、どこに向かうかを宣言してください。


MIKE

燃料として飲んでいたのかと思っていたのだが自棄酒だったのか?
…気になるところだが確かめようもないな。

「いい機会なので参拝だけはしていきたいですね」

今まで、いろいろあって神託所へ行く機会はなかったな…。

「そういえばさっきの呼び方はなんだい?」

ティナに服のことも聞いてみよう。
ついでにマリオやポーラはなんと呼ぶのか聞いてみようか。


ELIZA

結局参拝だけすることになり、馬車は参拝者用の駐車場に向かった。
駐車場に入ると、貧しい身なりの売り子たちが沢山集まってきた。
見たところ、ほとんどが人間の子どものようだ。

「…そうですね。
キエヅさん、ポーラさん、イライザ、ティナさんの順で降りてください。」

言われるままに降りると、売り子たちが声が上げ、そのまま蜘蛛の子を散らすように離れていった。
<イグルス語>なので、何を言ったのかは判らない。
降りて気がついたが、何時の間にか雨は止んでいたようだ。
全員が馬車から降りる間に、マリオは子どもを呼び寄せ、<イグルス語>で何か話している。

「さあ、行きましょうか。
…馬車の番はあの子に頼んでおきましたから。」

神託所の参道は黒く硬い物質でできていた。
(キエヅの<批評>判定(目標値12) [3D6] (6)(2)(3)=(11))
(ティナの<批評>判定(目標値12) [3D6] (2)(4)(5)=(11))
どうも、冥素を封印してあった部屋の壁と同じ素材でできているように思われる。
ティナも同じことを考えているようで、こちらへ目配せしてきた。
…ん?
この塔は神託所を始めとした様々な重量がかかっているのにほとんど撓んでいない様に思われる。
ということは、この素材の密度を甲とすれば、地面との角度がこうで、上にこれだけ乗っているから…
(キエヅの<物理学/TL6>判定(目標値13) [3D6] (6)(4)(3)=(13))
…やはりそうか、この素材の強度は知られているどんな物質よりも高い可能性がある。
甲の値にもよるが、ヤング率が30テラパスカルを超えるかも知れない…
これは正確な値を調べて、きっちりと計算を行えばかなりの論文になりそうだ。
…これまでの常識をひっくり返せるかもな。

「キエヅさん、虹です、虹!」

突然の声に我に返って顔を上げると、ティナが山吹色に輝いていた。
ティナの白い服は斜陽で美しく染め上げられている。
凹凸の少なさは、雨の中ではぱっとしないが、陽の元で陰を作らない。
対して、イライザの服は色が打ち消しあい、飾り布や襞が数多くの陰を作っている。
雨の中で鮮やかに映えていたのが嘘のようだ。

(注:このシーンには、 こちら に挿絵があります。)

東を見ると、見事な二重の虹がかかっていた。
手前に見えるのは…ポーラか。
黒い裾の中に、煌く星々が見える。
服の中に銀糸を仕込んであるのだ。
これらは今日の天気を正確に知っていないとできない業だ。
ティナにどうやって今日の服を選んだのか訊いてみる。

「…これですか?
マリオさんが昨日の服を別のに換えてくれるというので、甘えてしまいました。」
「《天候予測》で今日の天気は判っていましたからね。
ティナさんが午後から買い物だ、と言うのでこういう服を選びました。」
「なるほどねぇ。
…で、幾らで売ったの?」
「…《小治癒》、差し引き10フェフ。」

後半は<ガッカイ語>である。
秘密の会話をされるのも気持ちが悪いので、マリオにも話を振ってみる。

「…ああ、あれですか、咄嗟に思いついた比喩ですよ。
…そうですね、今ならポーラさんは「満月の夜空」、私は「ただの御者」でしょうか。」

占いに来たわけではないので、神託所への参拝自体はすぐに終わった。
さて、馬車があるということは北西地域に行っても、店のすぐ近くまで行けるわけだ。
どの店から行くことにしようか。

追記:ヤング率は、一方向から圧力がかかる場合の、歪みへの比例係数です。
((ヤング率)×(歪み)=(応力)となります。)
このヤング率は、普通の金属で10〜100ギガパスカル程度の値になります。


MIKE

せっかく塔に登るのだから神託所から町の風景を眺めておきたい。
池の方も見てみたいが…池の調査は進んでいるだろうか。

北西地区へも行けることになるとは思わなかったな。
山陽堂<ナナ語>の辞書を探してみようか。
コンパクトなサイズのものがあればいいのだが、2フェフで買えるかどうか…。

その後は、イライザが玩具屋を薦めていたな、一緒に入ってみようか。
見るだけで楽しめるものがいろいろあるかもしれない。


ELIZA

参道の上から北の方を見ると、眼下にクロノの街の広がりが見えた。
素晴らしい眺めだ。
池は南に見えるはずだが…ほとんど真下だな。
これはかなり怖い。

「うわぁ、高ぁい。」
「私にはそれほどでもありませんが…」
「この街の上空は強力な風霊の縄張りになっているので、飛び方を間違えると墜落させられますよ。」
「そうなんですか、初めて知りました。
…本当に、知らぬが仏、ですね。」

そうだったのか。
アージェント航空を使わなくて正解だったかもしれない。
それはそうと…
(キエヅの視覚判定(目標値16) [3D6] (6)(1)(1)=(8))
池は相当に綺麗な水なのだろう、白い底が浮かび上がって見える。
吸い込まれるような青い色をしているところは、相当に水深が深いのだろう。
小さな舟が浮かんでいるが、あれが水質調査の舟なのだろうか。

馬車の元に戻ると、マリオは馬車の番をしていた子どもに話しかけた。
やはり<イグルス語>なのだが、次に出てきたのは<ガッカイ語>だった。

「イライザ、明日でいいから辻馬車の親方に「いい才能を見つけた」と伝えといてくれ。」
「どういう風の吹き回し?」
「この子にも赤飯を食わしてやりたい。」
「…いい所あるじゃない。」
「我々だって似たようなものだろう?」

北西地域に入って暫く走ってから、マリオが<ナナ語>で叫んだ。

「ポーラさん、伏せて!」
「…何ですか?」
「愛玩倶楽部の連中です。
…まだ気付いてはいないようですが。」
「…ごめんなさい、失礼します。」

ポーラが伏せる、ということは必然的に彼女の上半身が自分の膝の上に来る訳だ。
ティナとイライザは顔を背けている。
…馬車内の座り方の関係上、これは仕方がないではないか。
それはともかく、マリオとポーラも<ナナ語>を使えたのか…

「…ここが山陽堂総和館です。
私とポーラはここで待ちます。
万が一のこともありますし。
もし店から出てきたときに私の馬車がない場合は、あなたたちだけで買い物をしていってください。」

<ナナ語>の辞書、辞書…この2冊だけか。
値段は…こちらの軽いほうがぎりぎりか。
どうしよう…
ところで、2人はどこへ行ったんだ?
入り口近くのガープスが平積みになっているところまでは一緒にいたことは間違いないのだが…

追記:<ナナ語>の辞書は軽いほうが2フェフ、5アスク、重いほうが4フェフ、50アスクです。


MIKE

さっさと買い物を済ませて合流したいところだ。
軽いほうの<ナナ語>の辞書を、軽く中を確認してから買っていこう。

どこへ、行ったのだろうか?
私もよく立ち読みをしてしまうが…。
ちょうどさきほど「ささやかな泉」でやっていたこともあるし、
ガープスのところまで戻ってみよう。


ELIZA

会計は入り口近くにあった。
今残っている金では明日の朝食を頼むことはできないが…
まあ、いいか。
最悪、クラッカーとベーコンがある。

「キエヅさんも何かいい本を見つけられましたか?」

どこから来たのか、イライザが話しかけてきた。
彼女の手の中にあるのは「(第4版)ガープス シガン」だ。
互いに本の話をしながら、一緒に会計の列の中に並ぶ。

「…<ナナ語>の辞書ですか。
実は私、<ナナ語>はよく解らないんですよね。
…これですか?
これは第4版のガープスでシガン世界を遊ぶ際に必要になる本です。
世界の主な舞台はニョーナ大陸になっていますが、資料もしっかり付いているので問題なく遊べますよ。
…また付いてきた。
この店、本を買うと必ず「ガープス ライト」を付けてくるんですよね。
隣が玩具屋だからだとは思うのですが。
…第4版ですが、もう持ってますし。
ティナさんにでもあげてください。」

辞書1冊で、更に2冊も本を貰ってしまった。
ティナは…入り口で外を見ている。
…言われたものは渡さないとな。

「…マリオさんたちの馬車は行ってしまったみたいです。
…え?
あ、ありがとうございます。」

さて、所持金はほぼ底を尽いているのだが、これからどうしよう。
…イライザは玩具屋に入っていったが…

追記:今回は、山陽堂で見るものと玩具屋で見るものの両方でレスをしてください。
それぞれの店でぱっと目に付くものは別途書きます。
(それ以外のものを見る場合は要相談になります。)


ELIZA

山陽堂で平積みになっている本

ガープス ベーシック(第4版) 10アスク、4フェフ
ガープス ベーシック(第3版) 3アスク、1フェフ2000ボロ
ガープスのサプリメント各種(第4版) 3アスク、1フェフ
ガープスのサプリメント各種(第3版) 3アスク、1フェフ
死んでから(文庫、短編小説) 軽い、300ボロ
会えまい(文庫、短編小説)# 軽い、300ボロ
会えまい(文庫、短編小説)# 軽い、300ボロ
ささやかな泉(文庫、1〜8巻) 軽い、1200ボロ
ティウ大全(<神学/ティウ>の専門書) 10アスク、5フェフ
自然(論文雑誌の権威、1月号のみ) 2アスク、2フェフ
科学(論文雑誌の権威、1月号のみ) 2アスク、2フェフ
ガッカイ発「科学者」(一般向け論文雑誌、1月号のみ) 1アスク、1000ボロ
新納豆吉(一般向け科学雑誌、1月号のみ)## 1アスク、960ボロ
時事(高級新聞、今日の夕刊) 軽い、300ボロ
日々之電信(大衆新聞、今日の夕刊)## 軽い、30ボロ

玩具屋でぱっと目を引いたもの

サイコロ(4面体)### 軽い、500ボロ
サイコロ(6面体) 軽い、10ボロ
サイコロ(8面体) 軽い、500ボロ
サイコロ(12面体) 軽い、500ボロ
サイコロ(20面体) 軽い、750ボロ
乱数サイ 軽い、750ボロ
ダーツ 0.5〜1アンス、700ボロ
ダーツの的 2アスク 1フェフ
ウンスンカルタ 軽い、150ボロ
占い用カルタ 軽い、510ボロ
いかさまカルタ#### 軽い、1フェフ750ボロ

注:これらの書名はフィクションであり、現実の本とは全く関係ありません。
# …全く同じ書名の似たような本でありながら、著者名が異なります。
## …「新納豆吉」は「にいろとうきち」、「日々之電信」は「ひびのでんしん」と読みます。
### …踏むと、足に踏んだ人の体力を基準とした「刺、突−3」ダメージを与えます。
#### …<手品>で使うと+5、<賭博>で使うと+2の修正がかかります。


MIKE

今の所持金では文庫本すら買えない…。
ティナやイライザと一緒に来てまでわざわざ立ち読みするのは、
止めておきたいところだ。が、…いくつか確認しないと気がすまない。

「会えまい」が共に平積みになってるのはどういうことかを確認。
「ティウ大全」を読んでみたいが…目次を確認するだけにしておくか。
お、これなら買えそうだ。
「日々之電信」……見出しを見てすごく目を引いたらにしておこう。

イライザもいるし玩具屋へ急ごう。

6面体のサイコロくらいなら買えそうではあるが、用途が浮かばない。
他にも正多面体のサイコロがいろいろあるが、一体何に使うというのだろう。
イライザに聞いてみよう。

そういえば彼女はダーツが得意そうだったな。
その話もしてみようかな。


ELIZA

2つの「会えまい」を見比べる。
片方はゼン・オウチン、もう一方はハヤシ・カオリが書いたものらしい。

「…この前の大雪のときに出た新刊ですね。
私はもう2冊とも読みました。
…ゼン先生のほうが、「貴族」の娘が縁結び役を買って出て、という話で、
ハヤシ先生のほうが「貴族」の息子と、その家庭教師の家の雑役女中との間の恋物語です。
これ以上は実際に読んでみてください。
…題名の一致は偶然らしいですが、それで注目されて両方とも売れているらしいです。」

両方の話をティナは既に読んでいたのか。
それはともかく、他の本も見てみる。
…「ティウ大全」は本当にティウの専門家向けの内容のようだ。
基本教義に宗派や地域ごとの教義の違い、神話の体系に個々の「神」ごとの神格の違い…
新聞類は筍刺しになっている所から次々に抜かれている。
1面の見出しを見てみると…
「時事」は「圧電素子型長距離無線、実験成功」「非公開会議、クロノで開催」、
「日々之電信」は「クロノ領主、秘密の夜会!?」「無線が身近に?」となっている。

玩具屋へ入ると、目の前に様々なサイコロが置かれていた。
イライザはサイコロを選んでいるようだ。

「…これですか?
これらは「乱数サイ系」で使うためのサイコロです。
…「乱数サイ系」はガープスと同じような遊びで、代表作には「男装と銅鑼」や「苦悶の泣き声」があります。
最初にやるならガープスのほうをお勧めします。
基本的には立方体のサイコロが3個あれば用が足りますし。」

ガープスは6面体のサイコロを使う遊びのようだ。
それはともかく、ダーツの話も聞いてみよう。

「…そうだ、買っておかないと。
…ダーツは得点の書かれた的に投げ矢を3本づつ投げて合計得点を競う遊びです。
達人同士の戦いでは、いかに的に刺して相手の投げ矢を妨害するかも考えるので、奥が深いですよ。」

玩具屋を出た頃には、辺りは暗くなりかけていた。
ここは盆地になっているので日没が早いのだ。

「うわぁ、もうこんな時間。
…ごめんなさい、今すぐ帰らないと門限に間に合いません。
それでは、また明日。」

街には《持続光》の街灯はあるが、まだ点くほど暗くなってはいない。
ティナは薄暗い中を一人で帰っていった。

「今日は…どうもありがとうございました。
もう買う予定のものは全部買いましたし…」

…辺りは人通りも少ない。
これは…いい機会か?


MIKE

「送っていきます。話でも聞かせてもらえませんか。」

イライザは意外と多趣味なようだ。
ガープスやダーツの思い出話でも尋ねてみよう。

「調査の仕事が終わったら、またお会いしませんか。」

別れ際に約束を取り付けたい。
食事か…あるいはガープスやダーツでもお願いしてみようか。


ELIZA

偶然帰る方向が同じということもあり、イライザは快く申し出を受けてくれた。

「…思い出話、ですか。
…ダーツもガープスも、もとはエレナお嬢様のお相手として始めたものでした。
ええ、ガッカイのバララット子爵家の、エレナ・バララット男爵です。」

エレナ・バララット男爵?
(キエヅの<地域知識/バララット地区>判定(目標値10) [3D6] (6)(6)(6)=(18))

(注:「男爵」は地位レベル5なので、このような<地域知識>の種別になってい
ます。(バララットはガッカイの一地域です。))

エレナといえば、小さい頃に近所に住んでいたお姉さんしか思い浮かばないのだが…

「…私とマリオは、それぞれエレナお嬢様の侍女と御者だったんです。
お嬢様は皆で賑やかに遊ぶのがお好きで、3人で一緒に遊びに出かけたりもしました。
…でも、マリオと私は使用人同士、恋をしても結ばれることはできません。
気付かれないように密かに情報のやり取りをしていたのですが…
終には家令に見つかり、2人とも解雇されました。
後で調べたところでは、私たちの仲に気付いたエレナお嬢様が手を回したらしいのですが。
自分と一緒にいて結ばれないよりも、2人で幸せに暮らして欲しかったのでしょうね。」

何だか遠回しに交際を断られているような気がするが…
イライザが町屋が並んでいる中に足を止めた。
どうもここが彼女の家らしい。

「今日は、どうもありがとうございました。
…マリオと仲違いしてむしゃくしゃしていたのですが、仲直りできそうです。」

…ここで約束を取り付けないと、次の機会は永遠にないな。

「ええ、今度一緒にガープスをしましょう。
ルゥさんもティナさんも、いい「お友達」になれそうですし。
ティナさんにもよろしく言っておいてください。
…最後に、これは今日のお礼です。」

長い、長い一瞬だった。

宿までの道の中で、今日買った《時計》の鏡を見てみる。
街灯の下の自分の唇には、少しだけ紅がついている。
あれは夢ではなかったのだ。

《時計》は今が昼の8時過ぎであることを告げている。
さて、宿に戻ったら気持ちを切り替えないと。
やることも沢山あるしな。

追記:次は、夜にする行動を宣言してください。
何もしなければ、そのまま夜が明けます。
時間としては、記録の纏めなおしか論文の構想(計算)を1通りするだけの時間があります。
(次の日に響かない範囲で、という話で、徹夜をするならばもっとできます。)
なお、「男爵」は貴族の位の称号であり、男性という意味は含みません。


MIKE

明日の調査に入る前に、
纏めきれなかった「木賃宿」記録の整理だけしておこう。
(キエヅの<記録>+6判定(目標値18) [3D6] (4)(2)(2)=(8))
…記録の整理は終わったが、気がつくと今日のことを思い起こしていた。
……いかんいかん「気持ちを切り替え」ねば。

明日の準備をせねば。
リュックに今日買った画材、燃料、辞書などを入れておく。
当分ベーコンとクラッカーか…頼んでおいた夕食は味わって食べておこうか。
(ベーコンとクラッカーは50アスクずつ入れておきます)


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