システム名: GURPS シガン(第3版)
シナリオ名:「温故知新」(その1)
(注:各人の発言は、用語の擦りあわせ等で若干の変更をかけてある場合が
あります。)
ELIZA
まず、(他の読者のために)こちらでキャラクターの自己紹介を書いてください。
(これがプレセッションとなります。)
MIKE
私の名前はキエヅ・バ・ルゥ
ロル族のドワーフである。
世間一般ではドワーフを体力しか取り柄がない種族と見なす人もいるようだが、
少なくとも私自身はとても聡明であると自負しており、
ガッカイの国立量子研究所で教鞭を取るべく研究者として在籍している。
専攻は物理学である。
国立量子研究所での学問の日々は
私にとって有意義なものであることはいうまでもないが
私ももうすぐ30小年、若いうちに
国立量子研究所の外での見聞を広げようと思い冒険に出ることにした。
我々の学問を越えるような太古の遺跡というのが
私の好奇心を特に掻きたてる。
私は異種族や異民族との交流が好きである
友人の多くは女性と話すときの私が「好色」的だという。
…失礼な、私は学術的な交流が好きなだけである
心ときめくものが無いとは言いきれないかもしれないが
断じてやましいつもりはないはずである。
私は生まれつき射撃の才に恵まれていたようで
ガッカイの射撃大会で入賞したこともある。
冒険では諸君に私の射撃の腕前を見せてあげられることと思う。
私は冒険をひととおり終えたら自伝を残そうと思っているので
私の詳しい生い立ちが気になる方はその自伝を読んでくれたまえ。
そのときにはキエヅ「博士」著となっているはずである。
ELIZA
それでは、セッション「温故知新」を始めます。
Let's get started!
困った状況である。
しかし、愚痴を駅にある張り紙に言ってもどうしようもない。
張り紙には、クロノ地震のためにクロノ方面への鉄道が使えないことが書かれているだけだ。
その張り紙も黄色く日に焼けて、所々が破れている。
6節気もたったというのに、未だに復旧できていないのだ。
<ナナ語>を使えるということでナバン王家から呼ばれたのが大寒の頃。
遺物に書かれた文章の単純な解読であったが、危険がないのだから文句は言えない。
4日で終わらせたので30フェフの報酬は大きかった。
足代と諸経費を引くと、新春の祝いを挙げるのがやっとだったが。
とりあえず自分が路銀と生活費を稼げそうな仕事はただ1つ。
クロノの領主であるミワ・エイテイ氏が募集している、クロノ銅山の坑内調査員だけだ。
そのためには何としてもクロノへ行かないといけないのだが…
鉄道が使えない以上、とりあえず思いつくのは徒歩、駅馬車、そしてアージェント航空ぐらいか。
(ゲーム的な)要点のまとめ
現在は、大寒の次の節気である立春になります。
先の仕事で、キエヅは<ナナ語>を8時間分学習しています。
そして、次に向かうべき仕事はクロノ銅山の坑内調査員です。
ただし、そのためにはクロノへ行かないといけません。
現在キエヅはイグルスにいます。
鉄道や自動車は使えません。
(後者はTLの問題によるものです。)
徒歩、駅馬車、そしてアージェント航空という選択肢は判定不要で思いつきます。
それ以外の手段を使いたい場合は、宣言して知力判定をしてください。
MIKE
クロノはかねてより一度は行こうと思っていた場所である。
そこには250大年以上前から存在する遺跡があると聞いている。
仕事の合間に訪ねてみるのもいいだろう。
フィールドワークに憂いがないようにと
大型のリュックに
テントやコンパス、懐中電灯から薬や携帯食まで
いろいろとつめておいたのだが、
それなりの大荷物となってしまっているので
鉄道や自動車が使えないのは困った問題である。
徒歩で行くのはエネルギーのムダで、
航空機で行くのは運賃のムダと思われる。
駅馬車が順当なところだろう。
行動:キエヅは駅馬車を利用することにした。
ELIZA
駅馬車の駅は混み合っていた。
誰しも似たようなことを考えるものだ。
料金表と時刻表にざっと目を通すと、クロノまでは北廻り路線の特急で1日半、4フェフ1500ボロが最も効率がいいことが分かった。
よく駅馬車の料金体系は複雑すぎると言われるが、何が複雑なのだろうか。
理解に苦しむ。
まあ、追加料金となる途中の宿を三等、二等、一等、特等のどれにするかは迷うところだが。
「あの、すみません、ちょっと訊いていいですか?」
女の子がたどたどしい日本語で話しかけてきた。
ラミア族らしいが、民族は二ー族かリョ族か。
当世具足を着ているせいで、どちらかは分からない。
というよりも、20小年ほどのラミア族の女の子が、紋章入りの高そうなラミア族用の当世具足を着ている時点で周りからは完全に浮いている。
「失礼かもしれませんが、あなたの呟きを聞いてしまいました。
私もクロノに行こうと思っているのですが、北廻り路線の特急が最も効率がいいのでしょうか?」
(ゲーム的な)要点
話しかけてきた女の子は、容貌は「平均的」ですが、「美声」を持っています。
また、料金表と時刻表は基本的に<日本語>で書かれているので、「呟き」も<日本語>だったと解釈してください。
なお、宿の価格と内容は以下の通りです。
三等(750ボロ、素泊まり)
二等(2250ボロ、2食付)
一等(2フェフ、快適な宿)
特等(6フェフ、贅沢な宿)
追伸:キエヅは「計算力」と「冷淡」(種族の特徴)を持っているのでこうなりました。
「計算力」がなければ、まず的確な料金計算ができずに高い金を払うことになったのですが…
MIKE
「そのとおり」
キエヅはひとまず、料金について丁寧に説明することにした。
どこかの名家の娘が一人旅でもしてるのだろうか?
ずいぶんと物々しいが…
説明をしながらふとそんなことを考えていた。
行く先が同じなら話をする機会もあるかも知れぬ。
行動:宿は今のところはとりあえずは二等にしておく。
ELIZA
「いろいろと、ありがとうございました。」
一緒に特急の切符を買ってから、女の子は礼を言った。
彼女の持っていた金券、懐かしい感じがするのだが…
あの花押が何を意味していたのか、喉まで出かかっているのに出てこない。
(キエヅの<紋章学>判定(目標値9) [3D6] (1)(6)(3)=(10))
「あっと、自己紹介を忘れていましたね。
私、ティナ・マーブルと言います。
ティナ、って呼んで下さいね。
特急のオオカミツキガメは日光浴にあと1時間ほどかかるそうですから、その間に食べ物の買い出しにでも行きませんか?」
釣り目がきつい点を除けば、申し分のない魅力的な娘だ。
太く印象的な声と赤らんだ頬には、心ときめいてしまう。
その彼女からこのような申し出とは…
「あ、ごめんなさい。そちらの事を訊いてませんでしたね。
ガッカイ国立の大学か研究所に所属している遺跡探索者の方かとお見受けしましたが。」
(ティナ・マーブルの<紋章学>判定(目標値13) [3D6] (4)(6)(2)=(12))
言われて我に返り、改めてティナの顔を見る。
…いかんいかん、相手は子どもだぞ。
追伸:今回は、<紋章学>の判定が展開を分けました。
あと、宿の宿泊券はここで買ったものとします。
(これからの変更は不許可です。)
合計5フェフ750ボロを所持金から減らしておいてください。
なお、ティナは宿泊券を買っていません。
宿のあてが別にあるようです。
MIKE
「ガッカイの国立量子研究所のキエヅです。どうぞ宜しく。」
なかなか洞察力の鋭い娘だ、と内心思いながらキエヅは自己紹介をした。
「あなたもクロノへ向かうようですが、どちらから来られたのですか?
クロノへは、やはり遺跡探索が目的ですかな?」
買出しに付き合いがてら、世間話をすることにした。
わからないことは訊く、これが研究者としての心得である。
ELIZA
近くの露店市に向かいながら、ティナは話し始めた。
「私はアルティメット民国の出身です。
クロノの領主のミワ・エイテイさんのところで、クロノ銅山の坑内調査員をすることになっています。
とはいってもまだ遺跡探索者の資格は持っていませんよ。
遺跡探索の実習です。」
やっと思い出した。
かつて自分も通ってきた道。
あの金券は、遺跡探索の実習生に支給されるものだ。
とすると、彼女と一緒に調査をすることになるのだろうか…
「あ、あれですね。
それにしても、大きいですね。
見渡す限りの露店ですよ。」
ふと気がついた。
(キエヅの知力判定(目標値14) [3D6] (2)(3)(1)=(6))
これからしばらく彼女と一緒に行動することが考えられる以上、ここで何か「いいもの」を買ってやれば、彼女といい関係を築けるのではないだろうか。
追伸:ここの露店市ではほとんどあらゆる物を売っていますが、時間がないので食料品を扱う区画以外には行けないものとします。
(ティナと別行動をするというなら話は別ですが。)
なお、キエヅ自身が食べるものも忘れずに。
非常用の保存食で済ませるのなら話は別ですが、自分の性格を思い出しましょう。
売っているものの例は(長くなるので)別途書き込みます。
ELIZA
露天市で売っているものの例
(食料品ですが、調理しなければ食べられないものは除外してあります。
ここにあるもの以外のものが欲しいときは要相談(交渉)になります。)
食料
徳用バラ肉ベーコン# 200アスク 300ボロ
食パン 6アスク 150ボロ
コンビーフ# 500アスク 5フェフ2250ボロ
クラッカー# 125アスク 1フェフ1500ボロ
オートミール#・## 250アスク 4フェフ
菓子類、甘味
氷砂糖 4アンス 15ボロ
チューインガム(10個) 2アスク2アンス 75ボロ
チョコレート 4アンス 15ボロ
飲み物
ピルスナービール(小樽、1ガラ) 50アスク 2フェフ
シャンパン(壜、1コト) 10アスク 5〜10フェフ
牛乳(壜、1ピント) 5アスク 300ボロ
ワイン(壜、1コト) 10アスク 1〜10フェフ
ウィスキー(壜、1コト1ピント) 15アスク 1〜20フェフ
弁当類
(ここにあるもので食事を済ませる場合、1食は5アスクとみなします。
また、買ったその日に食べることを推奨されます。)
茹で卵(鶏卵) 2アンス 120ボロ
惣菜パン 1アスク 30〜90ボロ
サンドイッチ 2アスク 90ボロ〜120ボロ
(普通の)弁当 5アスク 240〜300ボロ
贅沢弁当 5アスク 750ボロ
注
#:小分けにすると高くなります。
##:普通は茹でるなりお湯を注ぐなりして食べます。
MIKE
宿の飯だけで腹がふくれるほど私は少食ではないので、間食として弁当類を買って行くことにする。
財布の中には、…6フェフ弱、あまり散財はできないが、
大変安いので、遺跡探索時用の保存食をいくらか仕入れていこうと思う。
何か「いいもの」をと思ったが、食料品売り場区画ではいかんともしがたい。
菓子類、甘味という年齢でもないだろうし。
荷物くらいは運んであげるつもりだが…。
行動:今日の分として贅沢弁当、サンドイッチと牛乳(キエヅは下戸なので)を2つずつ購入。
(1つは馬車の中でそれとなく彼女にすすめてみる、断られたら自分で2つ食べればいいので…)
保存食に徳用バラ肉ベーコン200アスクとクラッカー125アスクを購入。
ELIZA
サンドイッチと牛乳を2つずつ買うと、どのパンを買うか迷っていたティナの目が釘付けになった。
(キエヅの視覚判定(目標値16) [3D6] (3)(6)(4)=(13))
「いえ、結構です。会ったばかりの人に…」
彼女はそういっているものの、目が泳いでいるので畳み掛けてみる。
「これだけでは足りないから、何かいい弁当も買うつもりだが。」
「そんな…結構です!」
ティナは振り向いて惣菜パンを買おうと財布を開ける。
いける! もう一押し!
「保存食に肉の燻製やクラッカーのようなものも買うつもりだったのだが。
もちろん自分で持つし、君の荷物を持ってあげてもいいよ。」
「…ご厚意に甘えさせてもらいます。」
成功。これでいろいろな話ができる。
とはいっても、子ども相手に学術的な話はできそうにないが。
駅馬車(正確には駅オオカミツキガメ車と言うべきか)での時間は、とても楽しいものとなった。
ティナと様々なことを話し、彼女についていろいろと知ることができた。
アルティメットの出身だが、母方の祖父がナバン連邦の「貴族」なのでナバン連邦の紳士淑女録に名前が載っていること。
<短剣>術が茶帯であること。
まだ22小年なので<銃器>免許は持てないものの、成人したら講習を受けようと考えていること。
いつかガッカイの高等教育を受けることを夢見ていること…
もちろん私も自分について様々なことを話した…
追伸:今回はGMの完敗です。
ティナの「心の琴線」に全て触れ、なおかつキエヅの性格に矛盾していない…
これは「特に優れた演技」として評価できます。
今回は、キエヅがティナに話したことを書いてください。
また、所持金を明確にするために買ったサンドイッチの種類も書いてください。
価格と種類の関係は以下の通りです。
90ボロ 青菜のみ ないし バターとマヨネーズのみ
100ボロ 白菜と薄切りハム ないし 粉ふきジャガイモ
110ボロ 卵 ないし チーズと青菜
120ボロ ミートベーニエ ないし メンチカツ
さらに、夜の宿で何か事を起こすのならそれも書いてください。
夜に特に何もしないのなら、そのまま夜が明けます。
MIKE
ティナが話してくれたので、こちらも生い立ちについて
ガッカイ出身で国立量子研究所で教鞭を目指していること
などをある程度(やや軽めに)伝えておく。
それよりも、遺跡に関する話をいろいろしてみようと思う。
そういえば、ティナはどういったきっかけで遺跡探索者を目指しているのだろうか。
ティナには私のガッカイの連絡先を伝えておく。
彼女がガッカイに来ることがあれば、町を案内することを約束しよう。
追記:サンドイッチは卵とメンチカツにしておきます。
ELIZA
「…ええと、私が遺跡探索者を目指すことになったきっかけの話、からでしたね。」
2日目の特急で、ティナは話し始めた。
「1つは、かつての繁栄を取り戻すために「貴族」になるためです。
「貴族」は金銭的なものでない国家への貢献度が重視されますから。
その意味で、遺跡の遺物には国家の趨勢を左右するようなものがありますしね。
ガッカイの遺跡で発見された「3重に爆弾を仕掛けた爆弾」はご存知ですか?」
もちろん知っている。
(キエヅの<物理学/TL6>判定(目標値13) [3D6] (3)(4)(5)=(12))
(注:キエヅの文明レベルは<物理学>のみTL6、それ以外はTL5です。)
ガッカイの国立相対論研究所の奴らがその原理を説明する仮説を立てたものだ。
その仮説によると、質量と仕事は可換のものらしい。
「3重に爆弾を仕掛けた爆弾」はそれを用い、乙の火薬で甲の物質を一点に集めることで甲の質量を「燃やし」、そのとき生じる高温高圧の状態を利用して水素(の質量)を消滅させる、その仕事を爆弾として利用するものだ。
正確には水素は完全に消滅するわけではなく、別の物質として残るらしいが、詳しいことは分からない。
そもそも、この仮説が正しいという立証はまだない。
とにかく、1発で街を完全に消滅させられるほどの破壊力を持つ爆弾、ということでラント大陸中が大騒ぎとなり、全ての「爆弾を仕掛けた爆弾」の半永久的凍結という国際条約が結ばれたことは確かだ。
「あとは…日本語で「サイ」のことを何て言いましたっけ?
「サイ」を手に入れることがもう1つの私の目的なのですが…」
響きからして「サイ」は<アルティメット語>らしいが、あいにく<アルティメット語>は専門外だ。
(キエヅの<言語学>判定(目標値10) [3D6] (1)(4)(4)=(9))
沈黙が流れた…
「お客さん、クロノに着きましたよ。」
御者の声で我に返る。
御者に礼を言い、地面に降り立った。
ティナもそれに続く。
「ありがとうございました。
…さて、もうお昼ですが、どうしましょう?
とりあえずお昼を食べましょうか?
先にミワさんに会いに行ったほうがいいでしょうか?」
追記:
これまでの会話で、キエヅは<言いくるめ>を20時間分学習したものとします。
これにより、<言いくるめ>の技能なし値が知力−3になります。
(「冷淡」とあわせて、基本の技能なし値は8になります。)
また、1日目の話の内容から、今回の探索ではティナと一緒に行動することになることはほぼ間違いないと推測できるものとします。
MIKE
会う前にできれば「後で伺う」とミワ氏に連絡を入れておきたいところだが、、。
話がどのくらいかかるかわからないので、
ある程度は腹ごしらえをしておいたほうがいいと思う。
行動:(何らかの通信手段で連絡が可能なら)アポイントメントをとってから
軽く昼食をしにいく(キエヅのおごりで)。
ELIZA
ナバン連邦はガッカイほど技術が進んでいるわけではないが、街に1つ2つは電話があるだろう。
そしてその電話は、「貴族」の屋敷や通信局の中にあるはずだ。
(キエヅの知力判定(目標値14) [3D6] (5)(1)(1)=(7))
そう思い、駅前の通信局に行くと、案の定電話があった。
「地震で回線が切れているため使えません。」という貼り紙が貼ってあったが。
すぐに連絡をするには直接行くしかなさそうなので、ティナに奢るから一緒に食事に行かないかと誘ってみる。
「そ、そんな…。今度は私が奢る番です。
いい店も知っていることですし。」
言われるままについていくと、かなり高級そうな料亭が見えてきた。
その店へティナが呼びかけると、中から有翼民が出てきた。
格好からして、ワフ族の板前のようだ。
年の頃は80小年ほど、女性ならば放っておけないほど「魅力的」である。
<アルティメット語>だろうか、ティナと何か話しはじめた。
ティナとひとしきり話し終わったあとで、私はティナに言われるまま店に入った。
店の中を見ても、私には不相応な高級店である。
わずかな客は、誰もが一見して上流階級のようだ。
粗相がないように気をつけなければ。
こんな店では昼食でも一人分1フェフを超えそうだが、ティナに支払いを任せていいのだろうか。
「キエヅ・バ・ルゥさん、はじめまして。
ミスタ・マイヤと申します。
ガッカイの国立量子研究所の出だそうで。」
席に着くと、先ほどの板前が話しかけてきた。
「いきなりで失礼かもしれませんが、少し訊きたいことがあります。
ガッカイの国立量子研究所が発表した、黒体の仕事放射の測定値と理論値とのずれを説明する理論についてですが…」
追伸:ベーコンとクラッカーは、今の時点で2アスク分づつ食べて消費したものとします。
(ベーコンの減少量 [1D6] (2)=(2))
(クラッカーの減少量 [1D6] (2)=(2))
また、それ以外に露天市で買った食品類は全て消費されたものとします。
(いづれも、ティナと二人で間食に食べています。)
そろそろそちらでも判定をしてみましょう。
今回、最低限行って欲しい判定は以下の2つです。
<礼儀作法>−1:店で粗相をしない。
<物理学>−2:訊かれた質問に答える。
(上の修正には、特徴や状況の修正が全て入っています。)
その結果に応じて、レスを書いてください。
MIKE
このようなところでいきなり恥をかく訳にもいかぬので
私の知りうる限りの食事に関するマナーの知識を動員して
何とか粗相のないようにと努めた。
(キエヅの<礼儀作法>−1判定(目標値9) [3D6] (1)(4)(4)=(9))
正直、食事の味を楽しむ余裕はなかった…。
いきなり板前に物理について聞かれるとは予想だにしなかったが、
一研究者として丁寧に説明してあげた。
(キエヅの<物理学/TL6>−2判定(目標値11) [3D6] (2)(3)(3)=(8))
この板前は一体、何者だろうか?
ふぅ…私の真価が問われていたみたいで柄にもなく緊張してしまった。
クロノでの第一歩に乾杯。
追記:2人分支払うつもりだが、ティナがどうしてもというなら自分の分だけでも払う。
露店市の弁当でこんなに奢って貰うのでは釣り合いが取れないので…。
ELIZA
食事が終わると、ティナは自分が払うと言ったが、ここで引くわけには行かない。
「…そうですか。
では3フェフください。
それだけあればお釣りが出ますので。」
(ティナの知力判定(目標値11) [3D6] (4)(2)(2)=(8))
自分が払いに出ると言ったが、<アルティメット語>が話せないことを理由に断られた。
仕方がないので、ティナが支払いに行っている間、料理のことを思い返すことにした。
アルティメットの料理なのだろうか、ずいぶんと変わった料理だった。
甘藍の茎の雑炊、様々な野菜の入った三平汁、おからと鰹節の白身とじ、そぼろと茶の佃煮…
「…はい、お釣りは100ボロです。
あと、これは私から、これはマイヤさんから。」
そういってティナが渡したのは100ボロ硬貨と小冊子、封筒が1つづつだった。
…あの料理で1人分1フェフ1450ボロもしたのか!?
もう少し味わって食べればよかったかもしれない。
小冊子は手製のものらしく、半紙を紙束ねでまとめただけのものだ。
表紙に「作法の基本」と手書きの日本語で書いてある。
封筒の中身は何だろうか。
かなり重い。
開けてみると、紙切れと一緒に大きな銀貨が入っている。
これは10フェフ硬貨ではないか!
チリンチリンチリン…
驚いている間もなく、新しい客が入ってきたようだ。
「マイヤさん、少し遅れてしまったが、昼の営業はまだ終わっていないかな。」
「ミワ様、これはこれは、いらっしゃいませ。
まだ営業しております。」
追伸:今までの時点で、キエヅは<日本語>を60時間、<ナバン連邦語/ドワーフ>を40時間分学習しています。
これにより、<日本語>のレベルは変わらないものの、<ナバン連邦語/ドワーフ>は(<言語学>の修正込みで)5レベルで使えるようになります。
また、この店での体験は8時間分の<礼儀作法>の学習とみなします。
これにより、<礼儀作法>の技能なし値は知力−2になります。
(「冷淡」とあわせて、基本の技能なし値は9になります。)
MIKE
とりあえず小冊子と封筒は後回しにして、
タイミングをみはからって「ミワ」氏に話しかけてみる。
「このようなところで失礼ですがミワ・エイテイ氏でしょうか?
私ガッカイから参りました、キエヅ・バ・ルゥと申します。
クロノ銅山の坑内調査員の募集をみてクロノに来たのですが…」
行動:ミワ氏に軽く話しかけてみて、後で伺いたい旨を伝えてみようとする。
ELIZA
振り返ってみると、入り口にいるのはマイヤ氏とロル族のエルフが一人だけだ。
つい先ほど聞いた男性的な「美声」とも矛盾しない。
このような店では、席についてからでは声をかけるのは難しい。
すぐに声をかけると、彼は振り向いた。
「いかにも。私がミワ・エイテイですが。」
言うと同時に、圧倒的な「存在感」が伝わってくる。
それに気圧され、言葉を続けられない。
容貌は良くも悪くもないが、なぜか惹きつけられてしまう。
…この感覚は…超伝導?
(キエヅの<物理学/TL6>+3判定(目標値16) [3D6] (6)(1)(3)=(10))
確かにそのような「感覚」がする。
銀の草が茂る草原に電気の光が走る。
水ではない雫が草を這い登る。
風の吹かない草原の夜空には、煌々と輝く機械時計。
それもガッカイ最新鋭の「トゥールビヨン」だ。
極低温の世界だと思われるのに、「冷たさ」を全く感じない。
「あっと、相席失礼しますよ。
これは茶代です。
法律で定めた私の給金からのものですから、お受け取りください。
…マイヤさん、しばらく「無礼講」でお願いします。」
そう言って彼が同じ席に着くまで、我々は固まってしまった。
「は、はじめまして。
ティナ・マーブルと申します。
今回の坑内調査で実習生として参加することになっています。」
「こちらこそ、はじめまして。
ミワ・エイテイです。
学校のほうから連絡は受けています。
…それにしても、勇敢ですね。
…大丈夫、相手はほぼ間違いなく気付いていませんから。」
「…あ、ありがとうございます!」
ティナは茶代をしまってから礼を言った。
礼を言う時期が間違っていないか?
追伸:続きは別途書きます。
ELIZA
ミワ氏は醍醐の料理を振舞ってくれた。
醍醐は初めてだが、非常においしい。
少し分かってきたのだが、上流階級同士では気前よく振舞いあうのが普通らしい。
食事の席で、ミワ氏はクロノの街の状況について話してくれた。
地震自体は神託所の《神託/風占い》により予知されていたおかげで、被害者はほとんどいなかったらしい。
事前の対策で建物の倒壊も防げたものの、町の中心部にできた横ずれ断層のずれ幅が8へクスにも及んだために道路や共同溝が使えなくなってしまった。
その共同溝の復旧を最優先にしているため、交通網や通信設備の復旧は遅れている。
第一、主産業である銅山が使えない状況では、それらの設備への需要は少ない。
なお、銅山は街の地下にあるので、坑道が断層で寸断されていることが十分に予想できるそうだ。
他に「好奇心」をくすぐるようなことといえば、地震の直後に見つかった瓦斯田と、突然水質が改善した池の話くらいである。
いづれも別途調査中だという。
とりあえず、こちらからは何を話そうか。
具体的な契約の話はできそうにないし…
追伸:ミワ・エイテイ氏には、「美声」で+2、「カリスマ」で+5、[注目]で+3(合計+10)の反応修正があります。
また、ミワ・エイテイ氏は「貴族」なので、「地位レベル」が4以上であることは確定です。
なお、キエヅが感じた「感覚」は[注目]によるミワ・エイテイ氏の“シンボル”です
最後に、ミワ・エイテイ氏が渡したのは1フェフ銀貨1枚です。
MIKE
「勇敢」「気付かない」? いったい何の話をしているのだろうか? と思いながら、私が実習を受けた時のことを考えていた。
行動:ひとまず坑内調査のために来たことは伝えてあるので、
クロノの状況について聞き入ることにします。
ELIZA
それほど前のことではないので、自分が実習生だったときのことは何とか思い出すことができた。
(キエヅの知力+2判定(目標値16) [3D6] (6)(5)(3)=(14))
自分は友人と一緒だったので特に感じなかったのだが、一人では心細いものなのかもしれない。
そうこうしているうちに食事が終わったので、ミワ氏の案内で領主の館に向かう。
…裏で何かが起こっているような気がする。
ティナはミワ氏と何を話しているのだろう…
少なくとも、今の私には理解できない…
「遺跡等調査委託契約書
遺跡所在地 ナバン連邦クロノ字トウス 所在 クロノ銅山
依頼範囲 遺跡の全部 契約人員 壱名
給金 壱ヶ日 八フェフ也
右に就き委託主を甲とし調査者を乙とし、左記条項を双方承諾の上、本契約を締結する。
第壱条…」
領主の館に着くとすぐに、契約の手続きが始まった。
ティナが自分の契約書を読み上げている。
実習生に契約の意味を教えるための慣例なのだが、実際に効果はあるのだろうか?
自分の契約書に目を通してみる。
ティナが読み上げているのと同様のものらしい。
基本的には普段の契約書と変わりはないが、いろいろと違う点もある。
「遺跡」(銅山)内の「遺物」でないものは全て「資源」とみなし、その所有権は「遺跡」の所有者であるミワ・エイテイ氏に帰属すること。
「遺跡」の範囲は、遺跡所在地の入り口から入り、空間的につながっている「地下」にある空間の全てとすること。
「地下」とは、その場所の天空率が壱分以下となる場所とすること。
実習生(ティナ)は基本的に同行調査者(私)と行動をともにし、実習生に責任のない損失は全て同行調査者が賠償すること。
調査結果は実習生と同行調査者で別々に記録、提出すること…
いづれも、今回の特殊な条件を考えればまっとうなものばかりだ。
ただ、署名の前に何か問題がないか考え直してみよう。
追伸:契約書は縦書きの日本語で、右から左に書かれているものと考えてください。
MIKE
キエヅの研究者としての誇りにかけて、前提条件などをはっきりさせておく必要があるので
契約に当たりいくつか確認しておきます。
依頼範囲に「遺跡の全部」とだけあり契約日数などが無いのは、
遺跡を隅から隅まで調べろということだろうか。
もちろんやりとおすつもりではあるが、
一応の契約の期限を設けてはもらえないだろうか。
「資源」と言われると銅山やガス田などを想像してしまうのだが、
「遺物」以外と書かれているので、「遺物」の定義をはっきりさせておこうと思う。
また、その扱いについてはどうなっているのだろうか。
遺跡の調査をしにきたので、むやみに銅山設備などを破壊するつもりは全く無いが、
私に責任のない損失の賠償は負いかねるので、その点ははっきりさせておく。
参考までに損失の例や賠償額なども聞いておくか…。
給金がやや割高なところを見ると、
それなりの危険が伴うということなのかもしれない。心してかからねば。
あとはクロノ滞在時の宿などについて聞いておく。
追記:特に問題なく契約を終えて一段落したら、
調査を始める前にいくつかやっておきたいことがあります。
ELIZA
契約書を読み上げる声が止んだ。
「では、何か訊きたい事はありますか?」
「…はい。
「遺物」というのは「遺跡以外に遺跡内に存在するものの内、生命活動が関与して生成したもの」だと学校で習ったのですが、今回の場合は何が「遺物」になるのですか?」
「いい質問ですね。
例えば、鉱山内を探索していて発破に使う火薬を見つけたとしましょう。
この火薬は誰かが作ったものですから、「遺物」になりますね。
でも、鉱山内の昇降機は誰かが作ったものですが遺跡にくっついているので「遺物」にはなりません。
また、化石は元は生物ですが、誰かが作ったものではないのでやはり「遺物」ではありません。
「遺物」を見つけたらその場所や置かれていた状況をしっかり記録した上で回収し、私のところに提出してください。
私はそれを引き受けた上で適切なだけのお金を給金に追加して払います。
見つけた「遺物」が欲しい場合は、《複製》したものを返しますが、その場合は「遺物」を引き受けた際のお金は払われません。
これで分かりましたか?」
「は、はい。」
見事な説明だ。
やさしい日本語を用いながらも、説明するべきところを全て的確に説明している。
自分の教授の力もあの辺りまで上げられればと思う。
「他に訊きたい事はありますか?」
同行調査者として探索を行うのは初めてなので、不明瞭なことがあってはならない。
契約書を読んでいて引っかかったことを質問してみる。
「…失礼。
第壱拾七条に「その調査行動に責を負う」が抜けていますね。
契約書は書き直します。
ただ、同行調査者は調査時において実習生の保護者としての役割を果たすので、危険の存在を知らせなかったり、無理をさせたりして実習生に怪我などの損失が生じた場合は、あなたに治療費等の賠償責任が生じます。
…マーブルさん、前に献血に行ったのは何日前ですか?」
「…18日前ですね。
規定の5アスク分の支給を受けています。」
「分かりました。
…キエヅさん、私はそちらに銅山を隅から隅まで調査して欲しいと思っています。
しかし、実習生のマーブルさんはラミア族で、ヒト属の生物の血液に「依存」しています。
ドワーフ族はヒト属ではないので、あなたの血液では代用になりません。
彼女に無理をさせないよう、とりあえずの契約期間を明日より1節気、7日間としましょう。
それからは、1月に1回の間隔で契約を更新することにします。
…宿などはそちらで確保してください。
ただし、すぐに宿を見つけるのは厳しいでしょうから、今日は私のところにお泊りください。
また、この坑内図を見ると分かるのですが、坑内はかなり広いので坑内で夜を明かす必要が出てくる可能性があることは十分に考えられます。」
契約書を書き換えるため、契約は2時間後に改めて行うことになった。
それまでの時間をどう過ごそうか。
ただ待っていることもできるのだが…
追記:今回の指摘は的確なものでした。
これは「優れた演技」として評価できます。
MIKE
では、待っている間に
料亭で手渡された封筒の紙切れと小冊子に目を通しておこう。
封筒には10フェフも入っていたが、
マイヤ氏はどういうつもりだったのだろうか?
小冊子は手製のものだったが、ティナが書いたのだろうか?
行動:封筒の紙切れと小冊子に目を通し、
ティナにもマイヤ氏や小冊子のことを聞いてみる。
追加:遺跡に関する資料などがある図書館などについて聞いておきます。
ELIZA
ドワーフのお手伝いさんに案内された応接間で、とりあえず封筒の中にあった紙を取り出してみた。
「前略
略式の書き方で失礼いたします。
先程の無礼、お許しください。
正直に言うと、あなたの素性を疑ったので少し試させてもらいました。
ただし、質問の内容は私の積年の疑問だったことは事実です。
失礼な振る舞いをしてしまった上、教授までしてくださったのですから、本日は茶代を含め一切の金銭を受け取ることはできません。
そのため、そちらが支払った3フェフに教授料、お詫びの気持ちの全てを足して合計10フェフお返しします。
草々
ガッカイ国立トンキン大学卒業生 ミスタ・マイヤ」
非常に洗練されたガッカイ語だ。
人は見かけによらないとはこのことだ。
しかし、そうすると…?
今度は小冊子のほうを読んでみる。
「はじめに
先日は楽しい時間をどうもありがとうございました。
しかし、他の人に少なからず迷惑をかけていたような気がします。
ドワーフ族の人にはそのような人が多いのですが、それでもやはり礼儀作法は大切です。
礼儀作法は一通り身につけておいて損はありません。
この冊子に作法の基本を一通り書き出してあります。
これを使って勉強してください。
立春 4日目 ティナ・マーブル」
これでこの冊子がティナが書いたものであることがはっきりした。
…そうすると、ティナは一晩でこれを書き上げたのか?
本文は手書きの日本語でびっしりと書き込んであるので、読むのに手間がかかる。
内容は題名の通り、様々な状況における礼儀作法の解説だ。
礼儀作法の基本は「他人に迷惑をかけないこと」と「相手にいやな思いをさせないこと」である、と繰り返されている。
最低限、これだけは覚えておこう。
最後まで読むと、裏表紙に何か走り書きがある。
「ごめんなさい。
正真に言います。
私は、あの店でただで食事ができる券りを持っていました。
そのため、あの店でお金を支仏う心要はなかったのです。
あなたからもらったお金は、全べてマイヤさんを通して返ました。
あの時渡た100ボロは私のお金です。
あのままだとあなたが験ぎをおこして他の人に迷或をかけそうだったので、だます形になってしまいました。
おわびの気持ちもあるので、100ボロは返なくてかまいません。
立春 5日目 ティナ・マーブル」
慌てて書いたらしく、文章に間違いが多い。
しかし、これで疑問がはっきりした。
ティナはティナで、色々と考えるところがあったらしい。
ふと気がつくと、もうあたりが暗い。
時計を見ると、2時間が過ぎていた。
契約に行かないといけないな。
これでは図書館はあきらめるしかなさそうだ。
追伸:次は夜に起こす行動を書いてください。
MIKE
日が暮れる前に遺跡の下見などをしておきたかったが
つい読みふけってしまったようだ。
探索を前に荷物を軽くチェックをしておく。
防寒対策は十分できているだろうか。
遺跡に関する資料を調べてみようと思う。
遺跡の歴史や、鉱山の組成などで、何か目を引く事柄はないだろうか。
また遺跡の地図をある程度は頭の中に入れておこうと思う。
そういえば、ティナはどうしているだろうか…。
追加:資料のある場所に<アルティメット語>の辞書はないだろうか。
あるならついでに「サイ」と発音する単語を調べてみる。
ELIZA
ティナはどこかに出かけていたらしい。
結局何をしていたのかは訊き出せなかったが。
契約を終えて部屋から出たとき、ティナが話しかけてきた。
「それにしても、すごい「サイ」でしたね。」
ちょうどいい機会だ。
ティナに「サイ」とは何か訊いてみる。
「あの「冷たい時計」の「感覚」を感じませんでしたか?
あれが「サイ」です。
…へぇ、日本語では「超能力」というのですか。」
やっと分かった。
ティナは<魔法理論>の例外である「超能力」に憧れていたのだ。
確かに、「超能力」を手に入れるには「流れ者」になるのが一番手っ取り早い。
文物に多く触れる分、「超能力」を得る薬との遭遇確率も高くなるのだ。
夕食の前に、装備類の確認をしておく。
火種の類が少なく、寝具類が冬用でないのが気がかりだが、まあ問題はないだろう。
(キエヅの知力判定(目標値14) [3D6] (2)(3)(1)=(6))
問題はティナだ。
(キエヅの<異種族学/TL5>−2判定(目標値6) [3D6] (1)(1)(1)=(3))
ラミア族は体温調節の能力が他の種族に比べて低く、その分暑さに強くて寒さに弱い。
夜寝る場所が寒いと、ティナの体は完全に冷え切ってしまうことだろう。
元の体温が低いので、毛布などでは防ぐことができない。
気をつけないと。
銅山の地図は貰ったのだが、まだまだ調べたいことはある。
夕食まであと少しあるので、許可を得てミワ氏の書斎に行くことにする。
「こんばんは、どちら様でしょうか?」
書斎で話しかけてきたのは燃え盛る筋肉。
いや、これはドワーフの筋肉美をもつ有翼民の「感覚」だ。
あらためて顔を見ると…人間?
(キエヅの<異種族学/TL5>+1判定(目標値9) [3D6] (5)(6)(6)=(17))
いや、人型種族なのはともかくとして…分からない。
妙齢の女性であることは分かる、そしてとても「魅力的」に見える。
追伸:今回は<異種族学>で大波乱がありました。
出目3の次に出目17ですか…
最初の判定にはクリティカル成功したので、今後ラミア族に関しての基本的な特性については判定不要で分かることにします。
ファンブルのほうは、他の人から聞くまでは書斎の女性の民族と種族の同定ができなくなる、ということにします。
今回は判定できることが多くありますよ。
まずは自分の性格を考えましょう。
書斎の女性には、「美声」で+2、「魅力的」で+1、[注目]で+2(合計+5)の反応修正があります。
調べ物をする際には、まずどの「遺跡」について調べるのかを宣言してから<調査>判定を行ってください。
(「遺跡」の種類は、神託所、巨石群、銅山、その他で分けるものとします。
<調査>に修正なしで成功したら調べることができ、成功度で情報の詳しさが決まります。)
なお、夕食までそれほど時間がないことにも注意してください。
時間になると鐘が鳴ることになっています。
MIKE
きれいなひとだ…つい目を奪われてしまう。
種族が分からないのも、ミステリアスで魅かれてしまう…。
…
(キエヅの「好色」の意志判定(目標値14)[3D6] (1)(3)(5)=(9))
…ふとティナの顔が頭に浮かんだ。
いかんいかん。こんなところで粗相をしては同行調査者として失格である。
先ほど、気をつけないといけないと誓ったばかりである。
書斎に調査に来たのだった。しっかりせねば…。
「…失礼、遺跡探索者として雇われた、キエヅと申します。
調査にあたりいくつか調べておこうと思いまして…」
ELIZA
「キエヅさん、はじめまして。
私はミワ・エイテイの娘でミワ・エヴァと申します。
調査というと、クロノ銅山のことですね?
基本的な資料はこれとこれと…これだけですね。」
親切な娘さんだ。
一通りの資料を集めてくれたことに礼を言い、調べ始める。
(キエヅの銅山に関する<調査>+1判定(目標値10)[3D6] (3)(4)(3)=(10))
資料を的確にまとめてもらったので、効率よく調べられる。
基本的な情報としては以下のようなものがあった。
クロノ周辺の地質は不純物の多い石灰岩である。
クロノ銅山の操業は20大年前に始まったが、地下深くから熱水が噴き出してその成分が集積してできた熱水鉱床であるため資源(銅)の量が少ないというクロノ銅山の性質上、資源の枯渇はもはや時間の問題である。
このような場合は変成岩である大理石や接触交代鉱床が存在することが多いが、現在までの時点のクロノではそれは確認されていない。
もっとも、大理石が存在したとしても、元の石灰岩の性質上、大理石の質は劣悪なものとなるらしい。
不思議なこととしては、クロノ周辺では地殻活動が比較的活発な時代もあったにもかかわらず、2万大年前以降の断層や、250大年前以降に起こった大きな地震が全く確認されていない。
「カランカランカラン!」
「キエヅさん、もう夕食の時間です。
後は私が片付けますので、食事が冷めないうちに行ってください。」
もう時間切れか、仕方がない。
エヴァに礼を言い、食事の席に向かうことにする。
ところで、食事の席では何を話そうか。
昼食ではほとんど何も話せなかったし…
追伸:調査結果(資料)の「現在」は2小年前を指します。
MIKE
ミワ氏と食事を共にできるのは今日までかもしれないので、
仕事の話は置いておいて、今しか聞けなさそうなことを尋ねてみようと思う。
彼の持つ「超能力」について聞いてみたい。
どうして手に入れたのだろうか…娘さんも持っているので生まれつきなのだろうか。
魔法とはどのように違うのか。など
追加:ガス田や水質が改善した池の調査結果がいつ頃出るのかは聞いておきます。
ELIZA
夕食は4人がけの机に3人が座って始まった。
この机も、領主のものとしては非常に質素だ。
昼食のように話し損ねるのは嫌なので、早速訊きたいことを訊いてみる。
「私の「超能力」ですか?
強弱はともかく、エルフ族なら誰でも持っている能力ですよ。
確かに、[注目]が使えるほど強い力を持っているのは稀ですが。」
「あれ?
そうすると、エヴァさんはどうなるのですか?
彼女は人間ですよね?
…気がついたのですが、なぜエヴァさんが食卓にいないんですか?」
「…エヴァは人間ではなく、私が作った「自律機械」です。
人間と見分けがつかないようにしてありますが、人間と同じものを食べることまではできません。
ちなみに、彼女の「超能力」は、<超物理学>を元に私が「入れた」ものです。」
思い出した。
「超能力」は魔法ではなく、全く別種の体系で記述される「何か」である。
もっとも、あれは普通<物理学>とは全く別物だとされているが。
話が途切れてしまったので、もう一つの質問をぶつけてみる。
「瓦斯田については今日の夕方調査結果が出ました。
主成分が沼気で、若干水素も混じっているという、信じられないほど上質の瓦斯です。
早速瓦斯田の本格操業にむけて指示を出しました。
…池のほうは調査が難航しており、最終的な結果報告まで後1節気はかかるとのことです。
ただ、この池に関してはよく分からないことが多いのは確かです。
以前この池は先代の「貴族」が使用した化学肥料の影響で富栄養化の問題を抱えていたのですが、地震の直後に池の水が全て抜けてしまったという目撃報告があります。
そしてその少し後で、きれいな水が満々と張るようになったのです。
この水は不思議なことに軟水で、しかも魔法の調査でこの水が魔法によって作成されたものでないことははっきりしています。」
有意義な食事時間であった。
訊くことは一通り訊けたし、他にもさまざまな話ができた。
…今頃やってきたのは…エヴァ?
そして勧められたのは籠一杯の…炭?
何と対応したらいいのだろうか。
追伸:「自律機械」は、今回仮装した新種族です。
自分の意思を持つロボットのルールに準じています。
ちなみに、エルフ族は種族の基本セットにパワーレベル3のテレパスを持っていますが、[注目]はテレパスのパワーレベルが10以上にならないと使えない能力です。
それ以外の解説については、分からないならばその部分を指摘して適切な技能で判定してください。
(わざと分かりにくい表現にしてある部分があるので。)
MIKE
人間と見まごうような「自律機械」とは…
あいにくと私は<超物理学>に関しては判らないのだが
…なんとすごい技術だろうか。
先ほどの書斎での会話でも確かに「自律」して答えていたようだが…
「すごいですね…いったいどこで<超物理学>を学ばれたのですか?
<超物理学>の理論では「超能力」の受け渡しもできるのですか?」
行動:炭?に関しては、同席の人に倣うことにします。
ELIZA
「この炭は食べられるんですよ。」
エヴァのその言葉で、恐る恐る手を伸ばしてみる。
ティナも同じような感じだが、エイテイ氏とエヴァは何のためらいもなく手を伸ばしている。
少し口に含んでみると、淡い塩味が広がった。
似たような味の物を食べたことがないので、喩えようがない。
悪くない味ではある。
ただ、給仕が持ってきた水がなければ、とても食べ続けられるものではない。
ふと気がついた。
エヴァがあのように炭と水を口にしているということは、彼女は一種の「熱機関」なのだろう。
魔法が関与していないとなると、すごい技術だ。
どこでこのような技術を学んだのだろうか。
「…私はガッカイ国立トンキン大学で、<超物理学>を専攻していました。
それ以外の学問も、一般教養の段階ですが一通り修めました。」
「トンキン大学ですか。
私もいつか通えるようになりたいです。」
「ティナさん、あなたほど聡明な人でしたらきっとできますわ。」
「エヴァさん、そんな…。
ところで、エイテイさん、大学ではどのようなことを学ぶのですか?」
「まずはものの考え方の基礎となる論理学や数学、言語を学びます。
それからそれぞれ専門的な学問を選んで究めていきます。
私の場合は<超物理学>の、特に「超能力」を賦与する方法について修得しました。」
話が盛り上がっている。
しかも、「超能力」の受け渡しについての話になっている。
訊き損ねたことを訊くならば今しかない。
「専門的なことはあまり言いたくはないのですが…非常に簡単に言いますね。
「超能力」は実は脳の中にある「しかけ」のはたらきなのです。
その「しかけ」のはたらきを再現できれば、「超能力」も再現できるのです。」
「噂に聞くような、「超能力」を賦与してくれる薬や機械も「しかけ」のはたらきを再現させるものなのですか?」
「はい、原理的にはそう考えられています。
尤も、そのようなものは「遺物」としてしか見つかっていないので、詳しい研究はほとんどされていないのが実情です。」
今日は一日いろいろあった。
明日以降の探索の装備を確認したら、早めに休むことにしよう。
追伸:次は探索に持っていくもの、そして夜に何か行動を起こすならその行動について書いてください。
特に夜行動をしないなら、そのまま夜が明けます。
MIKE
探索に必要と思われるものは基本的には準備してあるが、
暖をとるための懐炉およびその燃料と毛布を余分に追加しておく。
魔化された水筒があるので水の心配はないだろうが、
携帯食は多めにもって行ったほうがいいだろう。
少々動きづらくなるかもしれないが、リュックの空いてる分に
昨日露店市で購入した保存食をつめておく。
心残りではあるのでもう一度、
銅山に関する資料を調べておきたいと思う。
行動:懐炉と毛布は2つずつ準備し、
ベーコンとクラッカーを40アスクずつリュックに入れておきます。
調べ物は日が変わらない程度でやめておきます。
ELIZA
装備の確認をしていると、ティナが話しかけてきた。
「そういえば、キエヅさんは宿をどこに取りましたか?」
…しまった。
明日以降の宿のことをすっかり失念していた。
確実に宿を確保するには、前日にでも予約を入れておかなければいけない。
整えたい装備のこともあるし、早く街に出る必要がある。
「…忘れていたんですか?
急がないと、大変ですよ。
ここの門限まであと1時間もありません。」
追伸:都合上、門限までに確保できるのは宿の予約、寝具類、暖を取る装備、その他の装備のうち、どれか1つだけとします。
また、現在持っている、ないし次の行動で買う装備以外の装備を整えることは基本的にできません。
なお、調べ物をする際には前回と同様、適切な判定を行ってください。
確認しますが、行動宣言としてはほぼ徹夜で調べ物をする、ということでいいでしょうか?
(シガン世界では1日の始まりは朝です。)
明日は早いこと、1日8時間は眠らないと(ルール上)疲労などのペナルティーを受けることを忘れないでください。
MIKE
やれやれ…自分ひとりでは確保は無理だな。
イグルスを出るときに寝袋と白金懐炉を1つずつは持ってきたのだが、
ティナはちゃんと準備しているだろうか?
「ところで、懐炉や毛布などの防寒対策は十分してありますか?」
行動:ティナの暖をとる対策が問題なしなら、安心して宿の予約に行く。
問題ありなら懐炉だけでも用意するように伝えて、やっぱり宿の予約に行く。
(懐炉の確保のために街に出る必要があるなら一緒に向かう)
8時間睡眠をとるつもりで調べ物をするつもりだが……。
ELIZA
「白金懐炉と安全灯、…あと「発熱する肌着」は準備してあります。
でも、重いので毛布や寝袋は準備していません。
持っていったとしても冷えるときは冷えますし。」
そうだった。
ティナはまだ成人していないとはいえ、体長8へクスはある。
そのような大きな体を包むだけの毛布や寝袋はそれだけで大きな荷物だ。
また、代謝が低いことによる冷えは、「熱を逃がさない」ことで防ぐことはできない。
それにしても、なぜティナの顔が赤いのだろうか。
一抹の不安を抱えながらも、宿の予約に向かうことにした。
宿の種類や部屋を選んでいるような時間の余裕はない。
薦められるまま、とりあえず素泊まりで明日から1節気分の部屋を確保し、実際に泊まるときに内容に応じて追加料金を払うと言う形で契約を済ませる。
よくあることなのだろうか、非常に手際がよい。
戻ってくると、守衛が門を閉めようとしていた。
慌てて駆け込み、中に入れてもらう。