《動力消費》の呪文を使うと、非常にエネルギー消費の多い呪文を使うことができ
るようになりますが、それには限界があります。(生命力16、「魔法の素質レベル
3」を持つ魔法使いですら、《動力消費》で安全に呪文につぎ込めるエネルギーは
100点以下になります。)しかし、以下のような方法を用いると、そのような制限を
無視してはるかに大きなエネルギーを呪文につぎ込むことができるようになります。
まず、以下のような呪文が魔化された発電機(以下A)を準備します。(文明レベル
のある呪文が全てTL5+になっているのは、呪文の対象に電気を指定できるよう
にするためです。)
次に、Aに「触れることなく」《動力消費/TL5+》を、Aに「魔化された」《動力消費》
の発動に対して、Aが発電した電気と、Aを「持っている」人が次にかける呪文を目
標にして発動するように《連動》させます。(これは魔化ではありません。なお、Aに
「触れた」状態でこの操作を行うと、Aが発電を始めて魔法をかけている人に危険
が生じます。)このAを「持った」人が呪文を唱えると、上記の全ての呪文が「順番
に、かつ同時に」かかります。つまり、Aは《発電》により供給されたX点のエネルギ
ーを用いて360XY(kJ)の電気を発電し、その電気がAに「魔化された」《動力消
費》と《出力上昇》によってY倍(360XY2(kJ))に増幅されます。つまり、Aに「普
通に《連動》された」《動力消費》は、XY2点のエネルギーを、Aを「持って」いる人が
唱えた呪文に供給することになります!さらに、このようにして供給されるエネルギ
ーは魔法をかけられたAを経由し、Aを「持って」いる人を経由することはないので、
供給できるエネルギー量に上限は存在しません!ここで、Xは1点以上、Yは15以
上であることは間違いないので、この方法で供給されるエネルギーは最低225点
ということになります。
この方法には問題点もあります。まず、Aを作ることのできる世界は、発電機を「「伝
統的な」動力源となりうる「エンジン」」とみなせる(ほどに文明レベルが高い)世界で
なければならず、Aは360XY2(kJ)(つまり最低81(MJ))の電力を(瞬
間的に)出
すことができるほど高性能でなければなりません。(普通、TL7以上でないとこのよ
うな発電機を作ることはできません。)次に、Aを作るために必要となるエネルギーの
問題(マジック【完訳版】およびグリモア【完訳版】を参照してください。)があります。さ
らに、この方法では(普通に)呪文を《連動》させ、それに合わせて「魔化された」《連
動》も呪文を制御しているので、準備に必ず4時間以上の時間が必要になります。
それでも、この方法は膨大なエネルギーを必要とする呪文(例:《大治癒》(必要エ
ネルギー1500))を「手軽で危ない」方法で魔化する唯一の方法になるでしょう。